暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
―幻魔激戦―
[14/14]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
誰が?」

 まだ俺のバトルフェイズは終了していない。
なぜなら、俺にはまだ手札が一枚……残っているからだ。

「速攻魔法《ダブル・アップ・チャンス》!
 俺のモンスターの攻撃が無効になった時、攻撃力を二倍にして再びバトルする!」

ライフ・ストリーム・ドラゴン
ATK6000→12000

 ライフ・ストリーム・ドラゴンが再び動きだし、先程の光弾を口に溜め込む。

「攻撃力……12000だとッ!?」

「今度こそ終わりだ、影丸理事長。……ライフ・ストリーム・ドラゴンで、幻魔皇ラビエルを攻撃! ライフ・イズ・ビューティーホール!」

 影丸理事長に手札はなく、またリバースカードも無い。
防ぐ手段は……ない。

「ぐおおおおおおっ!」

影丸LP300→0

 ライフ・ストリーム・ドラゴンの攻撃が、幻魔皇ラビエルを……いや、三幻魔を飲み込み、消し飛ばした。
三幻魔に囚われていた、カードの精霊たちの魂が元に戻っていくのを見届け、万感の思いを込めて言い放った。

「よっしゃあああッ!
……楽しいデュエルだったぜ、影丸理事長」

 その影丸理事長は、三幻魔によって若返った姿はもう無く、老人の姿に戻っていた。
おそらく、あれが本当の影丸理事長の姿なのだろう。

「遊矢!」

 明日香が俺の下に駆け寄ってくれたのと同時に、ライフ・ストリーム・ドラゴンの姿は消え失せる。
だが、デュエルディスクにカードはあるため、ただソリッドビジョンが消えただけのようだ。

「大丈夫、遊矢!?」

「ああ、大丈夫……ッ!」

 ライフ・ストリーム・ドラゴンが消えた時、身体に倦怠感と足のケガが戻った。

 ……良かった。
これで完全にケガが治っていたら、三幻魔で若返った影丸理事長と何も変わらない。
カードの不思議な力でみんな治るなんて、俺は認めないから影丸理事長を止めたんだ。

 ……それを、俺がやって良いわけがない。

「……悪い明日香。やっぱダメだ」

 そのまま重力に従って明日香に倒れ込み、心地よく意識を手放すことにした。


[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ