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ドリトル先生の来日
第一幕 困っている先生その六

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「ティーセットもあるよ」
「ならいいわ、じゃあ今からね」
「サラがうちで飲むなんて久し振りだね」
「そうね、それはね」
 その通りだとです、サラはこのことについては微笑んで答えました。
「言われてみればね」
「そうだね、じゃあ今からね」
「ティーセットは何なの?スコーン?」
「上段はクッキーになるよ」
 まずそこはそうなるというのです。
「中段はエクレア、下段はフルーツケーキだよ」
「ケーキはいいとしてスコーンとサンドイッチじゃないのね」
 ティーセットの定番のその二つでないことにです、サラは微妙な顔になって言うのでした。
「そうなのね」
「駄目かな」
「いいわ、別に」
「特に文句はないんだね」
「ええ、それじゃあ一緒に頂きましょう」
「動物達も一緒でいいよね」
「もう慣れたわよ」
 サラはこのことについては苦笑いになりながらもいいと答えます。
「流石に鰐は駄目だけれど」
「鰐はもう家に帰ったよ」
「それだったらいいけれど」
「サラは鰐だけは駄目なんだ」
「だって人を食べるじゃない」
 鰐は人間も食べます、暑い国ではとても恐れられています。
「だからね」
「大丈夫だよ、大人しい鰐だから」
「鰐は鰐でしょ」
「いい鰐もいれば悪い鰐もいるよ」
「そうなの?」
「人間と同じだよ」
 鰐もまた然りだというのです。
「人間に善人と悪人がいる様にね」
「鰐もなのね」
「そう、いい鰐と悪い鰐がいるから」
「あの鰐はいい鰐なのね」
「そうだったんだよ」
「鰐にも性格があるのね」
「どの生きものも同じだよ、いい生きものと悪い生きものがいるから」
 先生はここで今自分の周りにいるダブダブやジップ達を見てこうも言いました。
「うちにいる皆はいい子ばかりだよ」
「そうみたいね、それじゃあね」
「一緒に飲もうか」
「そうしましょう」
 こうお話してでした、そのうえで。
 サラはお兄さんと一緒に、動物達に囲まれつつティータイムを楽しみました。そして後片付けの後でこうお兄さんに言いました。
「じゃあいいわね」
「うん、これからのことをだね」
「真面目に考えてね」
 こうお兄さんに言うのでした、自分のお家に帰る時も。
「そして出来ればね」
「奥さんもだね」
「兄さんも結婚したら?」
 サラはこのことも真面目に言うのでした。
「結婚したら子供も出来てね」
「幸せになれるっていうんだね」
「結婚は神が与えてくれる最高の幸せよ」
 それ故にというのです。
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