暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第56話 10年前
[2/5]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
までも手を休めないリュウキを見かねて、肩を叩いた。確かに知能が高いとは言え、まだ 育ち盛りな子供には代わりない。無理してるとは思えないけれど、自覚症状が出ていないのであれば、危険だから。
「ん〜。そうかな? ……うん、そうだね、わ、もうこんなに時間、経ってたんだ?」
リュウキは、今の時間を確認して、驚きつつ 頷いた。
この施設の中で、リュウキは綺堂だけには凄く信頼をしているか。この施設において彼だけが沢山自分の話を聞いてくれる、話をしてくれる。……そして、色んな世話をしてくれる。
そして、何より笑顔で接してくれる。
リュウキ自身は、初めは邪険をしていた時もあった。でも……それでも、離れずに自分に構ってくれていた。だんだん、リュウキの心の中に入ってきてくれたんだ。だからこそ、リュウキも心を開くことが出来た。
「うんっ。言うとおりにするよ! こーんなに、時間経ってたんだねー」
「はい。そうですよ。一度お戻りしてはどうでしょう? ……美味しい料理を振舞いましょう」
綺堂は、リュウキに向かってニコリと笑みを見せた。リュウキは、その顔が一番好きだったんだ。
「え! ほんとっ!? うんっ! 帰るよっ!」
リュウキはそれを訊くと、ピョンっと立ち上がり その手をつかむ。
その光景は、子が親に飛びつくそれと全く違わない。
「ははは。はい。帰りましょう」
綺堂は、手を握り返すとこの施設を後にしたのだった。
〜深夜 能力開発研究所〜
夜も更けり、この施設で活動をする者は誰もいなくなった深夜の事。
「くくく………。やはり素晴らしいな……彼は。おっと電話か」
施設の所長室にて、そこに一本の電話がかかってきた。
「はい……。例の件ですか? ……はい。大丈夫です。期限までには 絶対に」
ニヤリと笑みを浮かべながら話を続けた。それは、綺堂の笑みとはまるで違う笑みだ。
「……はい。そうですね。彼の能力の高さはご存知でしょう……? はい。……確かに」
所長の表情は更に一段階増した。禍々しい笑みに。
「その件は大丈夫……。もう一人……彼と彼女なら、大丈夫でしょう。強力な防御システム、そしてその完成も……。はい。大丈夫でしょう。ハッキング・プログラムにも……。強力なコンピュータ・ウイルスにも……。全てに転用できます。そして……何よりも……あの研究にも、多いに役立つでしょう」
途中からの言葉。不穏な気配がする言葉だ。
――ハッキング、ウイルス。
「大丈夫です。お任せください……。はい。それよりも例の件……大丈夫ですよね?」
その後、表情がは歓喜のものに変わっていた。どうやら望み通りの結果が得られたの
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ