第7話:女難な新生活
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ろしい。本当に転生者だったのかも……。
ふと知子の方を見る。知子がまだ頬が赤い状態のまま、ジト目で俺を見る。
「たっくん、入部届けって何?三年間お付き合い、ってどういうこと?水泳部は?あの二人との関係は?どちらかと付き合ってるの?」
「拓君、正直に答えて。お願い」
今度はフェンスをバックに、知子と響のペアに迫られることとなった。恐い、めちゃめちゃ恐い。知子さん、その抱きしめ方はもう格闘技のレベルです、腕の骨が折れそうです、通勤ラッシュや帰宅ラッシュの電車の山手線と同じくらいキツイです。それに響さん、顔は微笑んでますけどそのバックのオーラを何とかして頂けませんか?直視できません。
こうなると転生したとか、俺は精神的に大人だとか、社会経験をしているなどのバックグラウンドが全然通用しない。俺という男は女の子に弱かったのだ、ということを思い知る。
「たっくん!!」
「拓君」
「ご、ごめん。知子さん、響さん、許して下さい!」
「「駄目」」と一言、地獄の追究が始まった。結局、この日俺に起きた出来事は、水泳部をメインに、メインの合間に時間があれば有茶道部の準部員をやるということが確定したこと、夕月・飛羽のペアには勝てないこと、知子・響ペアを怒らせると恐いということを身をもって知ったことである。後日、このことが響の伝でスクールの逢に伝わったため、偶然道であった際に「拓お兄ちゃんの変態!」と罵られました。
この後、水泳部にも顔を出し、茶道部の準レギュラーになったことを顧問と主将に伝えた。主将が言うには、「春夏のシーズン以外でスイム練が無ければ、他の奴もどこかの部に行ってトレーニングとかいろいろな活動をしたり手伝ったりしている。逆に、こっちの人手が足りなかったら向こうの部員に手伝いに来てもらったり、トライアスロン部やマラソン部などと練習を一緒にやったりしている。だから気にするな。」、とのことである。顧問もいい顔はしなかったが、人生経験の一貫として一生懸命励んで自分の満足する成果を出せるよう努めればいい、ということで了承した。
金曜日が終わり、来週から水泳部員として正式に活動できるようになる。茶道部との兼ね合いなど不明瞭な点があるが、練習は絶対毎日出よう。頑張れ、俺。
あと、いま横で俺をジト目で見ている知子と響を絶対怒らせないように心がけよう。
夕月・飛羽のペアにも気をつけないとな。
やれやれだ。
(次回へ続く)
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