第7話:女難な新生活
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同伴って言葉をどこで覚えたんだよ!それと、女の子はまだそんな言葉を簡単に言っちゃいけません!、とは突っ込みたくなった。しかし間髪入れず、夕月はさらなる強引さを持って俺の腕を凄い力で掴んだ。俺はぎょっとして夕月の顔を見た。丸メガネが光で反射し、目元は確認できないが、口元は不敵な笑みを浮かべていた。夕月の顔は、まるで捕まえた獲物を逃がしてたまるか、と語っているかのようだった。横の飛羽も悪の女魔法使いのように見えた。りんごが手元にあったら魔法か注射で毒リンゴでも作っていそうだ。
「さって、ちょっとここじゃ何だし、ちょっくら屋上まで行くよ!」
「見晴らしも、最高」
飛羽と夕月は俺の両脇を掴み、俺は抵抗することも出来ず、連行される宇宙人見たく引っ張られて教室を出ることとなった。そのまま二人に腕を掴まれながら、俺は屋上に連行された。途中廊下で知子のような女生徒が俺の姿を見て鞄を落とす姿を目撃した。そのまま、階段へ連れていかれ、鞄を落とした呆然とした女生徒の姿は見えなくなった。
「さて、単刀直入に言おう。遠野、茶道部に入れ」
「我が茶道部はお前を歓迎するだろう」
校舎の屋上には俺達以外誰もいなかった。少し日が傾き始めて、落下防止用のフェンス越しに上級生のサッカー部や野球部の部員達が一生懸命声を出している。視線を俺の前にいる二人の女生徒に戻す。
あれ?こいつらって、この時期から茶道部だったのか?あと何で俺を茶道部に勧誘しているんだ?お前らも一年だし、それになんで俺なんだ?訳が分からないよ。
突っ込みどころと疑問が多すぎて口が開けない俺を尻目に、夕月が胸の前で腕を組みながら説明を行う。腕を組んだ際にそのやんごとなき二つのまんまにくまんが浮き上がるのが分かった。・・・ほほう夕月め、結構いいものを持っているな。年齢だからかまだまだ小さいけど、形がいいじゃないか。お主もやるのう。
もうロリコンでもいいや、と外野の声に対して全面降伏をしたくなる心境だった。そんな俺の顔なのかしぐさなのか心なのか分からないが、飛羽が俺と夕月の間に割り込む。
「えっちなことは駄目。別料金」
「あ、アンタは私の身体を見て何を考えてたんだい?お金なんて払ってもそれは許さないよ!」
顔を赤らめて、胸の前で組んだ腕をぱっと離す。あああ・・・せっかく形のいい双丘がぁ・・・。
恐らく残念そうな顔をしてる俺の顔を、間に入った飛羽はじっと見る。何だ、何をしているんだ?俺も、真意を掴むべく目を見つめ返す。見つめる、見つめ返す。見つめる、見つめ返す。以下略・・・。なんだ?こいつは俺の何を把握しようとしているんだ?俺は、あらゆる可能性を考え始める。いろいろな可能
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