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少年は魔人になるようです
第81話 少年達は己の戦いをするようです
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されている時間は殆どないですが、強くなりたいんです!」

「フッ…………いいぜ。けど、俺の修業はキツイかもだぜ。」

「覚悟の上です!既にそれなりの修業はしてきたつもりです。」

「ハッハ!素直だなオイ。奴とは正反対だな、タカミチの言った通りだぜ!よーし、じゃあ早速行くか!

遅くても二週間であの影使いに勝てる様にしてやるぜ!」


それは―――凄い進歩なんだろうけれど、僕にはそれじゃあ足りないんだ。

カゲタロウも強かったけれど、あいつは・・・あいつらは、それよりも遥かに強い。多分―――


「それもいいんですけど……ラカンさんより強くなれますか?」

「ブッ……!!ワッハッハッハッハ!!すげぇ欲張りだ、気に入ったぜぼーず!!

そりゃいい!俺と同じくらいは強くなれるかもなぁ!そっから先はお前次第だな。

さぁて、するにあたり―――」


ドンッ!と何処からともなくスクリーンが出て来て、映像が流れ出す。


「まずはこの世界にあった事と、自己紹介をしないとな!」

「は、はぁ……。」

『コホン。解説しよう!二十年前、ここ"魔法世界"は未曽有の危機に瀕していた!些細な誤解と諍いから

始まった争いが、世界を南北に二分する大戦へと発展してしまったのだ!!

そんな中!無辜の民を救うべく颯爽と現れた男達がいた!名を"紅き翼(アラルブラ)"!そのリーダーは―――

言わずと知れた"千の呪文の男(サウザンドマスター)"ナギ・スプリングフィールド!当時14歳ながら、千の呪文を

操ったと言う最強の魔法使い!』

「しかしその実態は、使える魔法は数種類!しかもアンチョコ読まねぇと呪文も唱えられねぇと来た!!」

「えぇえっ!?それはどういう―――」


思わぬ補足説明に声を上げるけど、その間にも映像が流れていくので仕方なく黙る。

サムライマスターと呼ばれた詠春さんと、元政府の犬であったと言うガトウ・カグラ・ヴァンデンヴァーグ、

その弟子であったタカミチ、それと端折られたアルさんとゼクトさん。


「そして"千の刃の男"!伝説の傭兵剣士、自由を掴んだ最強の奴隷剣闘士!!サウザンドマスターの|好敵手《ライ

バル》!

勝敗は498対499!それがこの俺!ジャック・ラカンだっ!!」

「おぉ〜…!!」
パチパチパチ
「………はぁ。」

「何だー、嬢ちゃんは興味なさそうだな?」

「まぁ……私とは直接関係ない世界の話ですんで。と言うかトンデモバトル勢に巻き込まないでくれ。

私は情報収集とかその他の事務仕事がしてぇんだ。」


ここまで来てから今更だけどな、と顔に書いてあるんですが・・・まぁ、追求しないでおこう。


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