第三話
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輝夜が、急に紫達を呼び始める。
「なによ輝夜」
「これ」
そう言って輝夜が指さしたところには、神社には決してないもの……いや、誰もが見たことのないような機械が置かれていた。
機械には四つの取っ手とふたが付いており、軽くコードも見え隠れしていた。かすかだが、変な音も発している。
「何かしら……これ」
「あいつらが置いて行ったのかしら……でも、何のために?」
「わざわざ結界を解いてまでここにもってくる必要性があったのかしら?」
結界を突破してまで革命軍がしたかったことはこのことだろうが、なぜえたいのしれない機械を置くのか想像もつかなかった。
「どうする……?」
「どうするも何も、爆弾とかだったら解除しないといけないじゃない」
「ふたが四つついてるからおそらく爆弾じゃないとは思うけど……」
「でも、わざわざ博麗神社に置くのもねぇ……結界を解くためのもの?」
「博麗の大結界を? そんなにやすやすと解けるものじゃないわ」
「それもそうね……」
「でも、もしそうなら洒落にならないわ」
思考をフル回転させて考えるが、いい方法が思いつくわけでもなかった。
「まったく……なんなのこれは?」
そう言って輝夜は機械に手を伸ばす。
「姫様!」
「大丈夫よ永琳。ちょっと触れただけでなにもないわ」
輝夜は変な笑みを浮かべたまま機械に触れる。
その時だった。
「きゃっ!?」
「ひめさ……っ!?」
強烈な光と高音が一同を襲う。
機械を見ていた四人は光をもろに受けてしまったため、完全に視界を奪われていた。それに、高音のせいでなにも聞こえない。
(しまっ……た……まさか、罠だったの!?)
うかつな行動だったと、輝夜は後悔した。
聴覚と視覚を奪われた四人は、感覚と気配だけを頼りに警戒を続けた。幸いにも、辺りに革命軍らしき人の気配はない。
だが、白くつつまれた世界の中で、一同は両手首に違和感を覚えていた。
(なにかが手首に……引っ張られてる? いや、なにか重いなにかがのってるような感覚……)
そう考えていると、マヒしていた視覚と聴覚が、少ずつ元に戻り始める。
視覚を取り戻した一同は、ふと両手首を見てみる。
そこには緑と青の手錠が一つずつぶら下がっていた。
「て……手錠?」
「なんでまた手錠なんて……しかも拘束するためじゃなく、くっつけるだけ?」
「これが罠……とにかく危険ね。一旦永遠亭に引き返して……!?」
後ろを向いて何かをしようとした紫だったが、ピタリと手を止める
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