暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
妹達
Trick54_超ピンチですよ?
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ことが余裕の表れだとしたら、その余裕をついてみるか)

腰を落とし、スキルアウトが持っていたスタン警棒を構える。

「いきますよ」

「別にいつでも」

少女は変わらずに返事をする。

足に力を入れる。A・Tを使い地面を踏み締める。
発生するのは超小型モーターながら原付バイクと同等以上の力を持つ推進力。
自重がなく、あるものは推進力から生まれる超加速のみ。

それを近距離で行えば、追う事はできない。

狙うは左側に回り込んでからの打撃。

「速い」

(良し! 反応が追いつけていない)

超加速により、予想通りに回り込む事に成功した。
僅かながら少女も反応し、左腕を信乃に向かって伸ばす。

スタン警棒のスイッチを入れ、それを少女の腕に突くようにして攻撃をする。
振るうのではなく突く。それが信乃が最低限の手加減による攻撃だった。

だが、それは意味を持たない。
手加減も、攻撃すらも意味を持たない。

それに信乃が気付いたのは、攻撃が当たる直前だった。

 バキャ

「な!?」

警棒が拉げて折れた。例えコンクリートの壁に対しても、今の突きであれば
信乃の手が痺れるだけで警棒には損傷は無いはずだ。だが、完全に折れた。

「速くても超無駄です」

防がれたからではない、攻撃されたからだ。少女の能力によって。

(俺の攻撃に対して何かしらの反応があると思ったけど、能力が発動した瞬間は無かった!
 能力を発動させたんじゃない、既に発動していた。常時発動型の能力か!)

気付いた瞬間に手を引いた。

「ヤバイので、ここでは逃げさせてもらいます」

「逃げられると思うのですか?」

少女が腕を振る。その対象は信乃ではなく、信乃たちが入ってきた入口だ。

たったそれだけで入口は完全に破壊された。

「これで逃げ道はなくなりました。超ピンチですよ?」

布束砥信の救出に立ちはだかったのは、都市の暗部の人間。
≪アイテム≫の構成員。大能力者(レベル4)の窒素装甲(オフェンスアーマー)

 絹旗 最愛 (きぬはた さいあい)



つづく




[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ