そして彼の道行きは
プロローグU
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ればいいんだ?」
「転生の方は準備が出来ているので…そこの扉を潜って頂ければ、それと同時に貴方は世界から抹消されます。」
ユーミルの視線の先、そこには先程まで存在していなかった群青色のドアが存在していた。
「そうか、それじゃあ行こう」
俺はチェアを立ち、ユーミルに背を向ける様に扉に手を伸ばす。
すると背後から声を掛けられた。それに顔だけ後ろに向ける。
「……あの霧嗣さん」
「んっ?」
「私が言うのはおかしいですけど、貴方の新たな生に幸あらん事を」
「ああ。じゃあな、ユーミル」
ドアに向き直り、薄く笑みを浮かべながら俺はドアを開いた。
その日、俺はその群青色の空間より、世界よりその存在を消した。
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