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緋弾のアリア-諧調の担い手-
そして彼の道行きは
プロローグU
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と言うか、今更の事だが俺。

この目の前の神様少女を君とかとしか呼ばずに、その名前を知らない。
当然“0”と名乗ったのは当然偽名であるし、俺の個人情報は知られているのに、どこかフェアじゃない気がする。


「そういや俺今更だけど、君の名前を知らないんだけど?」

「私の名前、ですか?」

「そうだ。俺の事は知ってるだろうけど、改めまして…俺は暮桜霧嗣」


俺は0と名乗った神様に視線を向ける。次は君の番だという意味を込めて。
俺の意図を汲み取ったのか、少女がコホン…っと軽く咳払いをして、自らの名前を口にする。


「では改めまして、私の名前は“ユーミル”と申します。宜しくお願いしますね、暮桜さん」

「あまり名字で呼ばれるのは慣れてないんだ…出来れば名前で呼んでくれないか?」


俺がそう告げると、ユーミルの様子に変化が現れる。
彼女は顔を仄かに赤く染め、もじもじ…として何事か呟き、恥ずかしそうにしている。

……何故?どこに恥ずかしがる要素があった?


「えっと……その、では…霧嗣、さん?」


小さく、か細い声。
耳を澄まして漸く聞こえる様な声で俺の名前を口にした。


「…その、無理なら名字でもいいよ?」

「はうぅ…無理とかじゃないんです!その、同年代の男性に知り合いがいないので…そのぉ」


神様の世界の事はよくは知らないが、同年代の異性と接した事がないのだろう。
女子の名前を呼びたくても呼べない、思春期の少年の様なものか。

何処と無く少女の、その心情が俺にも理解出来る。


「…そうか。まぁ、無理そうなら名字でもいいよ。ユーミル、それで話を戻すけど……ユーミル?」


俺がそう名前を口にすると、ユーミルは何処か顔を赤く染めて、上の空の様な感じに陥る。
声を掛けても、聞こえていない様に見える。


「―――ユーミル!」

「…あっ。はい、どうしました?」


少しばかり声を大きくすると、ハッ…と言った感じで少女の意識が現実に引き戻される。


「話を戻すけどいいか?君に一つ決めて貰いたいんだけど」

「そうでしたね。…そう、ですね」


顎にその白く細い指を当て、思案顔になるユーミル。
彼女のその容姿も相まってか、何処か様になって知性的に見える。

そして少しの熟考の後、ユーミルはその口を開いた。


「ハイスクールD×Dからなのですが、神器はどうですか?」

「んっ、どんなやつ?」

「はい、架空のモノになりますが“心剣創造”と言った能力です」


ユーミルは展開してあったモニターに能力の説明を映し出す。

能力的にはハイスクールD×Dの原作に出てきた神器「魔剣創造」や「聖剣創造
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