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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第55話 向き合う刻
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に構うんだ?」
それはリュウキの純粋な疑問だった。
確かに顔見知りだ。だが、それだけなのにそこまでしてくれている本当の理由がよく判らなかった。自分のことの様にしてくれているのも、判らなかった。
キリトにしてもそうだが、同性であるし、何よりレイナのそれはキリト以上に感じていたのだ。
それに、これまで、アルゴのせいで沢山の異性のプレイヤーに色々と迫られた事だってある。だけど、時間にしたら一瞬。花火の様なもので殆ど直ぐ別れるのだが、レイナは違った。それが何度考えても彼には判らない事だったのだ。
「そ……それは………っ」
レイナは、リュウキの言葉を訊いて、後退りそうなのを、必死に踏みとどまった。
「………レイナ、教えてくれ」
リュウキは真っ直ぐレイナの瞳を視た。まるで、嘘を視抜くかの様に。
「そのっ、私はっ………あなたの事………が……」
レイナは、リュウキの視線、自分の目を真っ直ぐに見ているその目の意味を直ぐに理解した。自分の真意を探ろうとしている事にだ。
確かに、今まで色んな事があったから、それを考えれば仕方が無いのかもしれない。
レイナは、そんな目を見て意を決した。
元々、嘘をつくなんてこと、思ってもいなかったからだ。だからこの場で!今すぐに!!自分自身の想いを伝えよう、と。
「わたし……わたしはあなたのこと……あなたのこと……が。」
何度も何度も頑張って言葉に出そうとする。頭の中では、はっきりと言っているのに、頭の中のデジタル信号を、この仮想世界で声として発する事が中々出来ない。
でも、 ついに、レイナは口に出す事が出来た。
「あなたの事が……あなたの事がっ!《ほっとけないのよっ!!!!!》」
そう言った途端、彼女の
背景
(
バック
)
には、某国民的漫画でよく使われている効果音?“どど〜〜〜〜〜ん!!!”が、まるで この世界にも現れたか、と錯覚してしまった。
レイナは息の続く限り、語尾を伸ばして、そう力説をしていた。
そして、それを真正面から受け止めたリュウキはと言うと。
「……え? ほっ……とけない?」
受け止めると同時に、リュウキは、ぽかーんとした、所謂呆けた表情をしていたのだ。彼にしては珍しい表情だろう。
レイナは、もうそう言ってしまったから、その勢いのままに続けた。
「そ、そうなのっ! わたし、リュウキ君の事、何だか、ほっとけないのっ! すっごく心配なのっ!! だからここまで駆けつけてきたのーーっ!!」
レイナは、顔を真っ赤にさせながら力説を続ける。勿論だが、内心では凄く後悔も同時にしているのだった。
本心を、心の底の本心を、言っちゃいたかったのに、言えなかった自
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