暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
変異〜
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頼む。・・・しかしルーク。どうしたのだ。陛下などと、お前らしくない」

「・・・俺、レプリカですから」

「それはいらぬ気遣いだ。わしにとってお前も甥には違いないのだぞ」

「・・・はい」


・・・当然微妙な空気が流れる。

「驚きましたね。ナタリアがあのラルゴの娘とは」

「まだ決まった訳じゃない」

「・・・だけど、あの場にいたのは姉貴とアリエッタと詠・・・どう考えても当てはまんねーよ」


ナタリアの歳を逆算してもラルゴしかあり得ない。・・・・・・ラルゴ、だよな?

「(姉貴・・・隠し子とか止めてくれよ・・・)」

内心嫌な汗をかいていると、黒羽が話す。

「でも、それが本当なら・・・辛いな」

それに撫子が頷く。

「それにどうしますか?ケセドニアに行くのも・・・下手をしたらナタリアさんにバレてしまいます」

「リパル。案出せ」

『いきなりッスか!?・・・えっと・・・じゃあ、目的の預言士がケセドニアにいるという情報を得た・・・じゃダメッスか?』

「・・・いや・・・ナイスだ。流石だな、相棒」

『あ、ありがとうございますッス!』

俺はそれを皆に伝える。

「うん。それならナタリアも納得しそうだな」

「だけど・・・いつかナタリアに話すんでしょ?ナタリア・・・傷つくんじゃないかな」

アニスがチラッと俺を見る。

「・・・そうね。血の繋がった家族が敵になるのは辛いと思うわ・・・」

「・・・まあ、な」

「うん。特にナタリアはあれで脆いところがあるから心配だな」

「・・・」

ナタリアの心配をするルークに、ティアがムッとした。

「・・・まったく。どんだけ身内争いなんだか・・・」

俺は頭を掻く。敵の内半分が関係者ってなあ・・・

「お、おかえりなさい。あのお父様はなんて・・・?」

あ、そっか。天然姫は違う事情を話したんだ。

「いや、アッシュがいるからって言ってたけど・・・」

「アッシュが?お父様はアッシュと私をと考えていますの?ではあなたは・・・」

「あー、いや、だから、俺かアッシュかってさ」

とにかく、ジェイドに嘘を伝えて貰う。

「・・・大佐ってホントに嘘が上手ですよね。しれっとしてますもん」

「いえいえ。心苦しくて仕方ありません」

「どの口が言うんだか・・・」

取り敢えずユリアシティは後にして、今はケセドニアに向かうことになった・・・


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