第117話
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瞬で蓋を開ける。
パイナップルを取り出し、ヨーグルトと一緒に器に盛る。
そこにハチミツをかければ、パイナップルヨーグルトの完成である。
最後に鮭の塩焼きに取りかかろうとした時だった。
「う〜ん、とうま?」
まだ眠そうな顔をしながらインデックスがノロノロと、キッチンに入ってくる。
どうやら、朝ごはんの匂いに反応して目が覚めたようだ。
「あれ、良い匂いがする。
ちょっとだけ・・・・」
意識ははっきりしてなくても、鼻はしっかり機能しているようだ。
近くに盛り付けていた、ほうれん草と卵のふんわり焼きを食べようとしたが、麻生がおたまでインデックスのデコを軽くデコピンする。
「痛い!・・・・あれ、きょうすけ?」
「ようやく、目が覚めたか。」
「美味しそうなご飯だね。
ちょっとだけ食べて良い?」
「少しだけならいいが、少しでも食べたらお前の飯は抜きになるが、それでもいいのならどうぞ。」
それだけ言って、麻生は鮭に軽く塩を振りかけ、オーブンに入れる。
麻生の言葉が効いたのか、ノロノロとおぼつかない足取りで、キッチンから出て行った。
おそらく、洗面所に行って顔を洗いに行ったのだろう。
インデックスと入れ替わりに、今度は上条が入ってくる。
「あれ、恭介。
ご飯を作ってくれているのか?」
「俺も腹が減っていてな。
ついでにお前達の分も作っているから安心しろ。」
「とうとうお前にデレ期が到来したのか。」
「次にそんな事を言ったら、本気で飯抜きにするからな。
勘違いされても困るから言うが、作らなかったらお前達がぎゃあぎゃあ騒ぐだろ。
それだと、面倒だから作っただけだ。」
それだけ言うと、調理を再開する。
上条は大きく欠伸をすると、食器棚から皿を取り出し、台所に置いてキッチンを出て行った。
それを視界の端で捉えた麻生は、気にすることなく調理を再開する。
数分かけてオーブンを開けると、良い感じに焼けた鮭が出来上がっていた。
炊飯器の方も、ご飯が炊き上がっており、人数分よそう。
それぞれの料理を皿に盛り付け、リビングのテーブルに置いていく。
洗面所から戻ってきたインデックスはその料理を見て、眼を輝かせる。
上条も腹が減っているのか、すぐに椅子に座る。
料理が並べ終ると、全員で合掌して朝ごはんを頂く。
「おいしい!!
きょうすけのご飯は本当においしいよ!!」
「どうも。」
「まじでうまいな。
なぁ、恭介。
毎日、俺達の朝ごはんを作ってくれないか?」
「嫌だ。」
その後、二人はご飯を食べる事に夢中になる。
麻生も納得の味が作れたのか黙々と食べ続ける。
三〇分後。
先程まで盛り付けていた料理が綺麗に無くなってい
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