第七十四話 獣の伝説
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り、その性能を十全に使いこなした時の汎用性の高さは製作者であるクラウ本人ですら把握しきれていない代物だ。
「クッ、数が多い!?」
シールドドラグーンの数はシールドの中央部を除いて計六基。砲門は左右対称になっている二対のドラグーンごとに分かれ、二門が二組、三門が一組となっている。それによってこの六基の砲門の示す数は十四。
つまり、全てのドラグーンが放つビームの数は計五十門にも及ぶ(プロヴィデンスですら十一基、四十三門である)。デストロイやミーティアと違い、普通のサイズを持つ一機の機体が装備している武装の数としては破格と言える代物だ。
『アスラン、先に行け!足止めは俺がしておいてやる』
「しかし、マーレ!」
『さっさと行け!寧ろ軌道を予測するのに邪魔だ!』
そう叫んだことでアスランも納得せざる得なかったのか、セイバーをMA形態へと変形させてミネルバへ向かう。
『これ以上邪魔をするというのなら貴方にも消えてもらう!』
『ドラグーンごときで俺を落とせると思うなよ、後輩風情が!』
◇
「さて、話を戻すとしよう」
レイがアスランを追い、それを更に追いかけようとしたシンとハイネを止めたデュランダル議長はそう発言する。
「お言葉ですが議長、そういった話をする前に目の前で起こった問題を解決すべきでは?」
「いや、必要ないことだ。私はどちらも罰するつもりも捕縛するつもりもないのだからね」
その発言に眉を顰めるクラウ。これまで議長の近くで立っているだけだったが流石にその発言をそのまま捨て置くのはどうかと思い口を挟むことにする。
「では、どういう意図があるので?流石にそのまま放置するのは色々と不味いでしょう?下手すればMSでの戦闘になりますよ」
「ならクラウ、処理はそちらに任せる。後始末だけはしっかりしておいてくれたまえ」
また面倒な仕事を押し付けられたといった表情をしながらクラウは席をはずし、退出する。色々と後始末するための準備をするのだろう。
「あ、クラウ!?」
シンが呼び止めようとするが、クラウは軽く手を振り上げて対応するだけでそのまま話すことなく退出していった。
「ようやく話を戻すことが出来るが、世界を変えるこの戦い――――君たちはどのように思っているかね?」
「……俺は軍人です。命令とあらば――――まして戦争をこれで終わらせるというのなら従うまでです」
議長の問いかけに対して先に応えたのはハイネの方だった。ハイネはアスランやレイの事も気になってはいるが、まずは自分の事を決めなくてはならないと考えていた。彼はドライな性格とまでは言わなくとも線引きというものをハッキリとはさせている。
そして、議長の提唱したデスティニープランに
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