押せば押せ 引かば押せ押せ 近場押せ
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と新聞を畳む。
荒吹雪「知識あるのに今のところフルボッコ だけど」
雄心「相手がやることはやいんだよ。田辺君あっちについてるし。ほんと意味わからん」
○ ウィズザスタイル福岡・大広間
日本相撲協会の記者会見。
理事長・洸海、理事達があらわれる。
洸海ら整列し、お辞儀。
お辞儀時間二〇秒。
頭を小刻みに上下させ数を数える洸海。
洸海らが着席する。
記者A「早速質問します。今朝の関東スポーツさんの荒吹雪関に関する記事の真意に
ついてお尋ねします」
左端の席に座る広報部長・双喜山一郎(50)がマイクを持つ。
双喜山「被害届けが出ているのは事実です。荒吹雪が警察の調べを受けているのも事実です。それから、本人に話を聞いたところ記事の内容を否定してます。それと荒吹雪の付け人が荒吹雪の暴行を認めています」
記者「では記事はおおむね誤りがないということですね」
双喜山「そういことになります」
記者「では処分は」
マイクが洸海に渡る。
洸海「先程処分について協議したところ荒吹雪は解雇処分とします」
記者達のざわめき。
○ (回想)同・会議室
席に着く洸海と理事達。
洸海「こないだの違法カジノの一斉逮捕のすぐあとだし、くびでいいよね?」
双喜山以外の理事「異議なし」
洸海「あいつ理事にも嫌われてんだ。〈自分は至宝です発言〉あれでかなりのファン離れたし、横綱になったところで客は呼べなかった。いいタイミングだよ。あ れっ双喜山さんなんか言いたそうだね」
双喜山「本人が否定してる訳だし。まだ逮捕されてないんですよ。それにある程度お
金を積んだら示談で終わるかもしれません」
スマートフォンをいじったり、談笑し
たりする他の理事たち。
洸海「カジノの時から何を学んだの君は。コンプライアンスを守れないマイ、マイノ
リティーが起こした事件で全協会員が迷惑してるんだ。ズルズル伸ばすべきではない。マジョリティーを守るために、それに明日からは孫と五島に旅行なんだよ」
理事B「マイノリピーに気をつけろ。失礼、切り捨てろ」
小さな失笑が聞こえる。
理事C「睡眠薬とノリピー混ぜるなよ」
と呟く。
理事Cの方を向く理事A。
理事A「親方。睡眠薬ってマイスリーの事だよね。家内がうつになったときちょっと
拝借して飲んだけどぐっすり眠れるね。いや起きたときも眠いんだよね」
理事B「マイスリーは強い薬ですよ。食事に混ぜ込まれないように気をつけてくださ いよ」
理事A「君、うちの家内に失礼だろ」
立ち上がる双喜山。
双喜山「人様の人生、そんなに簡単に決めていいんですか?」
○ 同・大広間
記者達の
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