第十三話 〜彼女たちのお話 -ティアナ・ランスターの章-【暁 Ver】
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、ティアナ達は少女をどうするか悩む事になる。誹謗や中傷と言うものは根が深いもので、第三者が下手に手を出すと、悪化する可能性を秘めている。かと言って、管轄が違うからと今更他の部署へ丸投げするわけにもいかなかった。関わるからには責任を持って最後まで。但し、手に負えない時は遠慮無く頼ること。日頃から三人を鍛え上げている先輩達からの言葉でもある。
様々な案が出たが、どれも何かに欠けるような気がして決断が出来ないでいた。だが、そんな時。普段無口な彼女が、良い事を思いついたとばかりに、口を開いた。結局それが、アナ・アスキスという少女の人生を決める事に──── 正確には、桐生アスナと出会った時に、彼女の人生が変わった事になる。
数日後には、その古びたマンションから少女の姿は消えていた。まだ、小さな手と小さな体に兄との思い出が詰まった大きな荷物を抱えながら、然る大きな屋敷を訪れたのだ。この日から更に数日後。少女から『お嬢様』などと言われ、新しい友達が出来たと思った無口な彼女が、口をへの字にする事になる。
スバル・ナカジマは、親友であるティアナ・ランスターへ問うた。少女──── アナ・アスキスに関わったのは、アスナの為なのか、それとも同情したからなのか、と。それを聞いたティアナは、同情したからだと答えた。何も間違ってはいないと言わんばかりに胸を張りながら。同情であろうが、義務感であろうが、その人が幸せに笑っているのであれば、法に触れない手段で何でもやってやると。地球でティアナが思ったそのままを、スバルに伝えた。それが────
──── 今のティアナ・ランスターの信念であると。
〜彼女たちのお話 -ティアナ・ランスターの章- 了
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