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DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第十話
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結構MVP狙ってる所ありますから。下手すると手柄を全部取られますよ」
「それは嫌だな」

 セモンは苦笑する。少しは自分も手柄が立ててみたい。

「そういえば、コクトさんは第何階位なんだ?」

 セモンも男たるもの、強さの階級という物に興味がある。あれほど強かったのだ。一体何階位なのだろう。

「コクトさんは第五階位。恐らく並みの六門神が辿り着ける最高レベルです」
「な……!?」
「セモンさんはSAO生還者(サバイバー)ですから、当然レベル上げ(レベリング)がどういう物か知っていますよね?」

 もちろんだ。レベルを上げるためには、モンスターを狩らなければならない。SAOではPKによってレベルを上げることは基本的にできなかったが、スキル上げのためにそれらを活用するオレンジプレイヤーもいたと聞いたことが有る。

 レベルが上がれば上がるほど、レベルは上がりにくくなってくる。少数の経験値ではレベルが合がRないからだ。レベル上限(キャップ)のなかったSAOでは、それが特に顕著だった。セモンも最終的にはレベルが117で終わったが、それは隠しボスを討伐して手に入れた経験値によるものだと言ってもいい。

「この世界のレベルアップは少し異なっています。《六門魔術》に関する説明をまだしていませんでしたよね?」
「ああ。名前だけ聞いて、確認はしたけど。詳しいことは聞いてない」
「ではこの機会に説明します。六門魔術の元になっているのは、もちろん《六門神話》です。この世界は《六門神話》をモデルにしているため、我々はみな《六門神》となって冒険しているわけです」
「ふむふむ」

 《六門神話》は、クトゥルフ神話などと同じ創作物だ。誰が書いたのかはよく知らないが、セモンも小さい頃よく読んだ。……内容はよくわからなかったが。

「それら《六門神》には、六門属性という属性が与えられています。この六門属性が複数組み合わさることによって強力な術に変わる、という方式です。で、この六門魔術には階梯があります。この六門魔術階梯が上がれば上がるほど、その術者の術式は強くなる……ちなみに、この階梯で操れる《魔術レベル》というのが、実際のところこの世界における《レベル》システムなのです」

 セモンの今のレベルは12。階梯は第一階位だったはずだ。

「レベルが上がれば階梯も上がります。そして、この階梯がいわゆるMMOにおけるレベルの働きをします。そのため、この世界では3レベルも15レベルも、30レベルを越えて第二階位に至るまで、第一階位という域を出ない……すなわち、ほとんど同じ強さのままというわけです」
「なるほどなぁ……」
「そして当然、階梯は上がれば上がるほど強力になり、レベル上げも苦労することになります。コクトさんの魔術レベルは現在7
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