第二話
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は警戒を解こうとはしなかった。
「まあいいや。これは革命軍が開発したものではない」
「つまり……」
「僕の能力だ」
宮下は不気味な笑みを浮かべる。
急に手錠を出現させたところからだいたいの予想はしていたが、それが本当となるとかなり状況がやばくなる。宮下がその気になれば、この場にいる全員の能力を低下させることができるからだ。
その場にいた誰もが警戒心を放ち、宮下を凝視する。だが、宮下は一度困った顔をすると、手錠をひっこめてしまった。
「困るなぁ。僕は戦いに来たとは言ってないんですよ?」
「だから警戒してるんです」
「そうですか……僕の能力は『対象を拘束する程度の能力』と言っておきましょう。今の赤い手錠は力を拘束するためのものです」
「力……」
「ええ。用途ごとに使い分けも可能です。君達の魔力だとか能力だとか、生命力ですら拘束できる。もちろん、外れれば元に戻りますが、拘束は必ずすべての能力を奪うわけじゃあない。手を縛ってもガタガタと動かすくらいのことはできる。あなたの力も、全部失ったわけではなかったでしょう?」
「……そうね」
「僕の能力は、相手が強ければ強いほど効果が大きくなる。そのためにあなたの捕獲の際渡したのですが、まあ邪魔が入ってしまったもんですから」
宮下は続けざまに自分のことをしゃべり続ける。しかし、なぜ相手に情報を与えるようなまねをしているのだろうか……俊司達には疑問が生まれ始めていた。
「なぜ……俺達にそのことを伝えるんですか?」
「それはねえ……」
宮下は笑いながら答える。
「面白そうだから」
「……はあ?」
「君達がこれを知ってどうなるか。僕はそこに興味があるんだよ。結果を見るためなら、別に戦争に勝とうが負けようがどっちでもいいさ」
「……」
宮下の言動は理解しがたいことだった。
彼は、軍としてではなく、宮下怜個人の意見で行動しているだけだった。そのためなら、軍がどうなってもかまわないとも言っているようなものだ。
俊司達の脳内には、さらに疑問が生まれていく。
「この戦争についてきたのも面白そうだったから。まあ、ある程度勝敗も見えてきましたし、ここからは私情で動かさせてもらおうかなと思いまして」
「あんた……馬鹿なのかい?」
「どうだろうね? まあ、僕みたいな人間はそういないとは思うけどさ」
宮下はそう言ってまた笑う。
「まあ、君達にとってはいい情報じゃないか? このまま、なんなのかわからない手錠に怯えるよりかは」
「……そうですね」
「役に立ったようでなにより。では……もうひとつ情報提供といこうか」
宮
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