出会いと別れ
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いる。他の人でもいいんじゃないかといったんだが……聞くと他の二人は時間がいっぱいあるけど私には無いからって言ってたな。
「小次郎の子供も赤ちゃん産んだみたいですよ?」
「へぇ、神鳴流教えるのかな?」
「小次郎は教えると張り切ってました」
「それは、楽しみだな。あっちの方はもう良いだろう」
もう、妖怪が大勢集まっての戦争はもうない。俺の膝にのっている九尾の子供をなでてやりながらのんびりとすごす。エヴァや桜花は研究所で研究したり、別荘で遊びまわったりしている。
「平和ですね」
「まあ、ここはね。すくなくともゆっくりすごせる空間だ」
「お茶が入ったなの」
雫からお茶を受け取りまったり時間をすごしてゆく。レンとリリの成長を見ながら……紗代との別れが車で。
そして、1830年ついにその時が来た。
「ふぅ……さすがにもう無理みたいですね……」
そう、紗代の寿命が尽きようとしていた。
「よくもったほうだろ。龍神の血と力を延命に使ってたんだから」
「そうですね」
既に100年以上生きてたからな。
「それじゃ、リリとレンは我らに任せておけ」
「はい、あとシオン様のこともお願いしますね」
「ああ、心得た」
「まかせておけ」
まったく、あいかわらずだな。
「紗代お姉ちゃん元気でまた会おうね」
「はい。必ずいつの日にか。炎王鬼さん雫ちゃん。リリのことお願いします」
「まかせろ。我が身に変えても守ってやる」
「ふん、我が子も同然だから守るのは当たり前なの」
「そうですね」
そろそろか……未来眼でどう改変しようが無駄だった。眷属などにする事は紗代自身が望んでいないしな。
「まま……いっちゃうの?」
「……さよ……」
リリとレンの二人共、紗代に抱きついている。3歳か4歳くらいまでしか成長していない。言語などは教育して、しっかりと覚えているが。
「はい……私はここまでです。でも、後悔は少ししかあまりありません。それも貴方達の成長した姿を見れないのと咲と加奈に会えなかったことくらいですから大丈夫です。それでもまたいつかきっと会えますから。貴方達にはお父様やお兄様、皆さんがいるんですから大丈夫ですね?」
「「うん」」
「良い子です」
紗代が二人の頭を撫でてやった。二人は泣き出した。
「ああ、紗代と俺の子だしな。後のことは任せておいて、紗代はゆっくり休んでくれ」
「はい……最後にお願いがあります……」
「なんだ?」
「キスしてください」
「わかった。ずっと愛してるよ紗代」
「私も愛していますシオン様」
静かにキスを終えた後……紗代
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