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空を駆ける姫御子
閑話2 〜日常の喧噪【暁 Ver】
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か関わり合いになると大変な目に遭いそうな気がしていたし、ちょこぼなる物もいつの間にか有耶無耶になってしまったので、まぁ、いいかとばかりになるべく空気となることに徹していた。

 次の日。職場から逃亡した八神はやてと桐生アスナが、揃ってシグナムから説教を受けた。部隊の長と一番下っ端が並んでロビーに正座させられた上に、説教されると言う外部の人間には決して見せられない光景。そして、少々迂闊だったティアナに新たなトラウマを植え付けた珍事は、然程長くない六課の歴史に刻まれる事になる。

 結局。あの場にいた四人の内、三人に被害を出した事件とも呼べない小さな喧噪はこうして幕を閉じた──── キャロの一人勝ちという結果で。だが、彼女は子供であるが故に失念していたのだ。子供というのは忘れたように見えてある日唐突に思い出すという事を。

 その時。キャロがアスナへと言い放った言葉に全員が息を呑んだ。

『ま、まだ、経験値が足りないので、ちょこぼは喚べません!』

 よく聞けば、問題を先送りしただけではあるが、ゲームに疎い彼女が経験値なる言葉を使っているあたり必死に自分が持っているなけなしの知識を総動員した結果であろう。そんな彼女を一体誰が責められようか。この後、どうしたものかと彼女──── キャロは随分と悩む事になるが、肝心のアスナ自身がそんなことをすっかり忘れてしまった為に、キャロの悩みは全て徒労に終わる事になる。頑張れ、キャロ。


────── ……あのときの、バハムートは?






 〜閑話2 〜日常の喧噪 了

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