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第四十四話 世界の結末
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話す事は話しました。放して下さい!!」

「ん〜?俺は話して欲しいって言ったけど、誰も君を放すなんて一言も言ってなぁ?悪いけどここを見られた以上、君を見過ごす訳には行かないしねぇ」

ナメクジはリーファの豊満な胸を強調させるかのように触手を絡め、その姿を堪能し始めた。

「嫌だぁ。こんな格好・・・嫌だよぅ」

リーファは自分の姿に涙を流し始めた。

「良いねぇ、その表情。気分がそそられるねぇ。でもまだまだ序の口だよぉ?これからもっと気持ち良い事するんだから。アミュスフィアじゃ脳をいじくる事は出来なくても、脳波を通して精神破壊による支配する事は可能だからねぇ」

人間の脳は脳波、つまりショックにより崩壊する事が多々ある。
このナメクジはリーファに今まで経験した事の無い【屈辱】と【恐怖】を脳波を通して、脳のコントロールを崩壊させようとし、尚且つ自分はそれを楽しもうとしているみたいだった。

「さてと・・・まずはそのおっきい胸から堪能しようとしましょうか」

ナメクジの触手の一本がリーファの服の胸の部分に掛かった。それを下ろせば上半身は晒されてしまうことになるだろう。

(初めての経験はやっぱり好きな人が良かったな・・・)

「修也・・・さん」

この時悟ったのか、リーファはシュウの笑顔を思い浮かべていた。

「助けて!修也さーん!!」

「それは好きな男性(ひと)の名前?あはは!無駄無駄。こんな所に来るなんて英雄(ヒーロー)じゃあるまいし・・・」

「リーファァァァ!!!」

ナメクジの声を遮り、第三者の声が響く。
その途端出入り口の自動ドアが吹き飛ぶとそこから一つの影が飛び出ると・・・

「その汚ぇ手を・・・放しやがれ!!You trash(散れ)!!」

見えない斬撃がリーファの絡めていた触手を切り落とした。

「ギャァァァ!!?」

ナメクジにもペイアブソーバがあるのか斬られた痛みに悶えていた。
そして宙吊りになっていたリーファも解放され、地面に叩きつけられる瞬間、彼女を温かい何かが包んだ。目を開けると信じていた人が安堵の表情で見ていた。

「あ、あぁ・・・」

「すまねぇ、リーファ。見つけ出すのが遅れてよ?無事で良かった」

「修也さん!!!」

彼女を抱えていた人物・・・シュウを見た瞬間、リーファはシュウに抱きついた。

「修也さん!修也さん!」

「おいおい。感動の再開はまだだ」

シュウはリーファを下ろし、悶えているナメクジを見据えた。

「俺の仲間が随分と世話になったみてぇだな?」

その表情は怒りに満ちており、今にも左手に携えた閻魔刀で殺すぞと言わんばかりだった。
修也と言う名を聞いていたナメクジはハッと何かを思い出した。

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