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チートだと思ったら・・・・・・
最終話
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サーは自問自答する。だが、それは失敗だった。健二は未だ動いている。その事実だけを認めすぐさまこの場を離れれば彼はまだ助かったかもしれない。しかし、それはIFの話だ。少なくとも、完全に健二の筋書き通りの道を進んだこの世界では、ランサーは助からない。

「なあ、知ってるか……」

ヒューヒュー、というおかしな呼吸音が混じっているというのに、健二の声ははっきりとランサーの耳に届いている。

「型月の世界の対・抗魔力と、この世界のそれは、全く別物なんだ」

「っ!! 離せ! 離しやがれ!」

ようやく、健二が発する不穏な気配に気づいたのかランサーは健二の体を蹴りつけて己の槍から手を離させようとする。自身が槍から手を離せばいいというのに、そんなことに気付けないほど今のランサーに余裕は無い。

「お前は、神に、ランサーにしてくれと言ったんだろう? それなら……」

「離せえええぇぇええぇええぇえ!!」

――この世界での抗魔力は、全くの零だ

「一緒に地獄に、落ちようぜ」

「あああぁぁぁああぁああぁあぁあ!!」

――解放、千の雷!!

健二の全魔力を吸いつくして発動した紫電は、ランサーと健二を巻き込み天高くその姿を立ち上らせた。







「…………」

健二は白く輝く光の中を漂っていた。こんな場所にいては眩しい、と微かに思ったがそんなことはなく。全身を、何か温かいものに包まれているようで非常に気分が良かった。

「…………誰だ?」

いくばくかの時間、光の中を漂っていると、不意に二つの気配が現れた。一つは巨大にして神聖、もう一つは、どこか親近感を覚える気配だ。

「こっち、か?」

ただ漂っていただけの健二は、二つの気配の元へと向かった。



「この辺りだと思うんだが……」

あれからしばらく健二は移動を続けた。そして、ようやく気配を感じた辺りに辿り着いたのだが、ざっと辺りを見渡したところ、人影は見当たらない。だが、気配は確かにここにあった。

「さて、一体どういうことだ?」

気配はすれども姿は見えず。まるで漫画だ、と健二は思った。ただ、一つ漫画との違いを上げるなら。正真正銘、気配の主の姿が存在しないことだ。

「ふむ、見えんか。ちょっと待っておれ」

「この声……」

突如聞こえた声は、健二にとって聞き覚えのあるものだった。忘れようはずもない。自分に、エミヤの力と容姿を与え、ネギま!の世界へと送り込んだ張本人。

「神、か?」

「そうじゃよ。しばらくじゃな」

かつて見たのと変わらぬ姿の神が、そこにいた。



「さて、まずはお前さんに謝る必要があるか」

「それは、何に対してだ?」

この健二の質問は、割と本
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