第一章 平凡な日常
10、なんやかんやと大騒ぎ
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た。
ん、何の経緯かって?
あいつだよ、生徒会長の長谷川やちるってやつ。
「取り敢えず今は、オレとそのアホでバランスとってごまかしてるけど、いつまで持つか分からねぇし、いつバレるかも分からねぇ」
「それ以前に、なんで同じ世界に複数の転生者がいちゃイケねぇんだよ」
オレにとっては、こっちの方が気になってしかたがないんだが。
「いや、正確には複数の異世界からの能力者だ。そもそも長谷川やちるは転生ではなく言わばトリップ。恐らく元の世界にはあいつの脱け殻があるだろうぜ」
「脱け殻?」
「たまに、幸せすぎて意識が飛んだとき“トリップした”って言うだろ? その状態が長期間に渡って起こっている、つまり元の世界のあいつは今や植物状態になってるはずだ」
「植物状態か……。下手したら家族の要望で延命中止だな」
「そうだ。トリップ者と転生者の違いは死んでいるか否か。トリップ者なら別世界で死んでも返る体はあるが、その体が死んだら返れない、言わば転生者になるだろうぜ」
なるほどな、全く面倒なシステムだぜ。
さらに話によると、サーバーエラーが発生しているのにも拘わらず、神ができるのは銀がやっているようにバランスをとることだけ。
それ以上手出しはできない、つまり、長谷川を強制的に元の世界に送り返すことはできない。
らしい。
「取り敢えず、後2年くらいは持ちそうだし、あいつの事は気にする必要はないぜ」
「それが、あるんだよなぁ。気にする必要」
「は?」
今度はオレが今日の経緯を銀に話した。
やつがオレのクラスにいること。
んでもって早速ドンパチやらかしたこと。
それを、オレを1―Aにした陰謀を仕返しながら、かいつまんで話した。
「お前さ、雲雀にも目ェつけられてること忘れんなよ? あと、痛い」
「それもあるから困ってんだよ。つか自業自得だ、席まで隣にしやがって」
「だって同じクラスの方が傍観しやすいじゃん! それにさ、家だって隣なんだから仲良くすりゃいいじゃん!」
「あいつと仲良くなるともれなくリボーンが付いてくるんだよ! ファミリーの勧誘なんてまっぴらごめんだ!」
「何もそこまで言わなくても……」
嫌なんだよ、とにかくさ。
「あそうだ」
突然、銀が何かを思い出したかのように手をポンと叩いた。
「聞くの忘れてたんだが、お前って月いくらぐらいで生活できる?」
「は? なんで?」
「仕送りしてやるよ。転生させたやつを全力でサポートするのがオレのモットーだ。ついでに、水道代電気代etc…さらにはローンも払っとく」
「はい!?」
バカだろ! と思ったそこのあなた、ごもっともです。
モットーとか
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ