二十一話
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事に気付けないのはまだ体が本調子になっていないからだろう。なにはともあれ、健二はネギの勘違いによる罪悪感のおかげで最後の戦いへの準備が整ったことになる。
ネギが超のロボット軍団に対抗するための策。それは、雪広コンツェルン主催の最終日イベントを利用し、一般人を戦力として組み込むことだった。非生命型の魔力駆動体を活動停止に追い込むことのできる魔法具。これさえあれば、一般人とて立派な戦力へと早変わりする。
そして、この作戦には魔法使い達にとっても大きな利をもたらす。学生側の強力な力を持つお助けキャラクターとして万全の戦闘力を発揮できるのだ。
「開始の鐘を待たず敵・火星ロボ軍団が奇襲をかけてきました! 麻帆良湖湖岸では既に先端が開かれている模様! さぁ、皆さん準備はいいですか!? それではゲーム、スタート!!」
朝倉のアナウンスが麻帆良中に響き渡り、ついに超との決戦が始まる。既に麻帆良のあちこちで激しい光が上がり、序盤から激しい戦いが繰り広げられているようだ。
「…………」
それをセンリガンで健二は眺めていた。明日菜達が準備に走る間、体を万全にするために充分な休息をとった。
「本番は時間跳躍弾が使われ始めてからだが」
ヒーローユニットである魔法使い達はその内龍宮真名にその弾丸で無力化される。それは、一般人も同じだろう。それまでに、どれだけ数を減らせるか、だ。
「……どうせ、人の多い内はどうにもならんのだ。それなら……」
――俺が出ても構うまい
赤原礼装に身を包み、今宮内健二が戦線に加わる。
「こんの糞ロボットが! くらいやがれぇ!」
――敵を撃て!
杖から放たれた一条の光がロボの胸に直撃する。ロボはその活動を停止しその場に倒れ伏した。
「おらおらぁ! 次はどいつだこんちきしょう!」
「いやぁ〜、荒れてんなぁ」
「そりゃあ彼女……美砂ちゃんだっけ? が大衆の面前で剥かれちゃあなぁ」
「眼福でしたけどね」
「me too」
「そこぉ! サボってんじゃねえ! つーか何でここらへんはヒーローユニットが来ねえんだよ!」
彼の言には間違いがある。ここいらにもキチンとヒーローユニットはいるのだ。ただ、余り目立った活躍ができないだけで。それも仕方のない事ではある。戦闘能力に秀でた者たちは皆現れた鬼神兵の対処に優先的に回されたため、ロボを相手取る魔法使いの戦力が落ちたのだ。それに加え、ここは特に魔法使いの数が少ないハズレ区域だっただけ。
「おおりゃあ!」
脱げビームを喰らった男が落としたバズーカを拾い上げロボに向けてぶっ放す。狙い良くバズーカの一撃は数体のロボを停止させた。しかし喜ぶのも束の間。空から十数体のロボが一
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