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チートだと思ったら・・・・・・
二十話
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てくれ」

懐からカシオペアを取り出しカリカリと一週間前へ飛ぶべく設定を始めたネギを千雨がとめた。

「宮内、だったな。どうしても、あんたに聞きたい事がある」

「聞きたい事?」

健二には一切心当たりがないのだろう。それも、殆ど初対面の様な千雨が相手であればなおさらだ。

「アンタが高畑先生に言ってたあの言葉……私達が過去に戻っても貴方達は救われないってのは、どういう意味なんだ?」

「!?」

まさか、聞かれていたのか。そう健二は心の中で漏らした。だが、冷静に考えてみれば碌に対策もとらず話していたと思い至り、自分のうかつさに腹がたった。

「どういう、ことですか……? 過去に戻っても、救えないって」

全員が健二を見つめている。当然だろう。ここにいる皆は過去に戻って超を止め、歴史を変えるつもりなのだ。だが、それは救いにならないというのだという。そんなことが、認められるわけがない。

「ごまかしはなしだぜ。アンタはエヴァンジェリンの別荘でも、救えないと口にしていた。ちゃんと、説明してもらおうか」

「……健二」

ビクリ、と健二の体が大きく震える。まさか、いや、そんな……と健二の中がそういった言葉で埋め尽くされる。だが、それが意味の無い事だと言うのも分かっている。

「おねがい」

だって彼女は、タカミチと話していた時千雨より近くにいたのだ。そんな彼女が……

「あの言葉の意味を、ちゃんと教えて?」

自分を想う少年と、自分が想う男性の会話を聞いていないはずがないのだ。





「……仮に、だ」

数分の時間を置いて、ようやく健二が重たい口を開ける。今から話す内容、これは気にしない人は全く気にしないだろうが、気にする人はとことん気にしてしまうだろう。特に、失敗したとはいえ想い人に告白した明日菜には酷かもしれない。

「過去に戻り、超を止める。それが成功したとしよう。だが、それが今ここにいる人達の救いになるのか?」

「そりゃ、過去に戻るんだから……」

「ああ、そうだ。過去に戻る”私達”はな」

今の健二の発言に千雨とハルナが僅かではあるが反応する。この二人は漫画などに通じているため、どこか引っかかりを覚えたのだろう。

「私達は過去に戻れる。だが、それ以外の人達は?」

「それは、どういう……」

「私達が過去に戻って超を止めたら、ここにいる超の計画が成功した世界の人たちはどうなる」

全員が、健二の言いたい事を何となく悟ることができた。自分達は過去に戻り、新たな歴史を辿るだろう。だが、既に済んでしまっているこの世界は?

「消滅するのか、俺達を欠いた状態で時が流れ続けるのか……どちらにせよ、今この時を生きる人々は救われない」

「そ
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