暁 〜小説投稿サイト〜
チートだと思ったら・・・・・・
二十話
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この中心部に向かえば使えるようになるのか。それは、先に千雨が調べた世界樹をこよなく愛する会のHPより得た情報に起因する。

「つまり、ここ60年のデータを元に考えりゃ、学際から一週間の今でも魔力が残ってる可能性があるってわけだ!」

「それなら、カシオペアが使えるかもしれないんだね!」

「ああ! ただし可能性は五分五分。その可能性を少しでも上げるために中心部へGO! ってわけだぜ」

ネギへ説明している間も足を止めず走り続ける。今この時にも世界樹の魔力は消滅してしまっているかもしれない。そう考えると、足を止めることなど到底できなかった。

「……どうやら、賭けには勝ったようだぞ」

「何だって!?」

健二が指さす一角から先の根には、確かに魔力の光を宿している。

「兄貴!」

「う、うん」

ネギがすかさず懐からカシオペアを取り出し確認する。すると、チッ、チッ、と弱弱しくはあるがカシオペアは確かに起動していた。

「いよぉっしゃぁー!! 後は少しでも魔力が多く残っている中心部へ行くだけだぜ」

「そうと決まれば早く行こう!」

自分たちではどうしようもできない賭けの部分が解決したことで、疲れていたはずの面々も足取りが軽くなる。最後尾を走っていた健二は人知れず速度を落とし、一団と距離をあける。そして、完全に足を止め、後ろを振り返る。

「グウゥウゥ」

そこにいたのは二つ足に大きな翼を持つドラゴン。確か、原作ではアルビレオ・イマの居城へと続く扉の守護をしていた竜……だったはずだ。

「あいにくと、彼女達の心労を増やしたくないのでね。悪いが……」

健二の手に現れるシンプルな衣装の西洋剣。だが、その剣が現れた途端、竜が目に見えて分かる程に震え始める。これは、恐怖による震えだ。

「ここで散ってくれ」

――――グラム!!

最高クラスの竜殺しの魔剣は、目の前の竜を容易く葬り去った。それを見届けると、健二は大分距離が開いてしまった皆を追いかけるべく、走り出した。



「あ、健二さん! どうしたんですか? 心配したんですよ」

丁度世界樹の真下に位置する場所。そこは特別な空間なのか、今まで通ってきた通路とは一線を画す雰囲気に満ち溢れていた。その中央に、遅れてきた健二を待つネギ達の姿があった。木乃香の傍には刹那が控えており、後は楓を待つだけの状態だ。

「楓さんもそろそろ着くと思うんですが……」

「待たせたでござるな」

まさにグッドタイミングと言う奴だろう。健二がパーティの輪に加わると同時に、どこからか現れた楓もが加わった。これで、ネギ・パーティは完全状態。後は、過去に戻り超を止めるだけだ。

「それじゃあ、早速カシオペアを……」

「ちょっと待っ
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