暁 〜小説投稿サイト〜
剣の世界の銃使い
面倒事との遭遇
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オレンジとはオレンジギルドやオレンジプレイヤーを主に指す言葉で、システム上の罪を犯したものがなるカーソルの色からそう呼ばれている。
俺がロザリアからの罵倒を軽く流すと、ロザリアは今度はシリカのほうに視線を向けた。

「その様子だとし、首尾よく《プネウマの花》をゲットできたみたいね。おめでと、シリカちゃん」

シリカがロザリアの真意がつかめず、数歩後ずさる。すぐにロザリアが続けた。

「じゃ、さっそくその花を渡してちょうだい」

「・・・!?な・・・何を言ってるの・・・」

俺はシリカの頭をぽんぽんと軽く叩いて、彼女を背中の後ろに隠す。

「はい、そこまで。さて、俺はお前らオレンジとは戦いたくない」

「は、何言ってんの?」

「え・・・でも・・・だって・・・ロザリアさんは、グリーン・・・」

俺がロザリアと話をしているとシリカが質問してきた。シリカのほうに向き直り、説明する。

「全員がオレンジだと、街で動きにくいんだよ。何人かはグリーンが入っていて、オレンジの奴らの狩る得物を見繕ってるんだ。あとは、物資の補給とかもかな。昨日、部屋を盗聴してたのもそこのグリーンの奴だ」

「そ・・・そんな・・・」

シリカが愕然としながらロザリアを見る。まあ、オレンジではよくある手段だけど。

「じゃ・・じゃあ、この2週間一緒のパーティにいたのは・・・」

「シリカが前いたパーティの戦力評価って所じゃないの。だけど、シリカがプネウマの花を取りに行くって聞いたから、こっちに獲物を変えたんじゃないか?」

プネウマの花って高値で取引されてんのかね?確かにオークションじゃ見たことないけど。
そこで話を区切ると、ロザリアが割り込んできた。

「そんなところね。でもあんた、そこまでそこまで分かってながらノコノコその子に付き合うとか、馬鹿?それとも本当に体でたらしこまれちゃったの?」

「まあ、馬鹿なんだろうけどさ。さて、さっきの返事は?」

オレンジにどうこう言ったって意味が無い。軽い殺気を橋の先にいるオレンジたちにぶつけると、オレンジたちは一瞬ひるんだようだったが、動こうとはしなかった。

「たった二人でどうにかなると思ってんの・・・・?」

十人ほどのプレイヤーたちは武器を構えた。全員がニヤニヤと笑いながらこちらを見てくる。やっぱりダメか・・・。やりたくないんだけどなぁ。

「最後の警告はしたからな。お前ら程度、俺一人でも十分すぎる」

俺は武器に手を掛けた。
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