第七十三話 狂いだす歯車
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クはぶっ壊れちゃいねえぜ。そりゃまあ損傷こそしたけど修理が利くんだからまだまだ現役だろうよ」
「まあいい、貴様がそういうのならそのままにしておいてやる。後で泣きを見ても知らんぞ」
ジュール隊の彼らも決戦に臨むべく準備を整えるのだった。
◇
「痛ッ……クソ!機体がいかれちまってやがる……」
コロニーレーザーを破壊した張本人であるネオはコロニーレーザーの爆発から難を逃れたが、別の問題に突き当たっていた。
「センサーもモニターも……チッ、通信や信号も駄目か」
流石にVPS装甲を装備したライゴウであってもすぐそばと言える距離で爆発を受けたことによる被害は大きかった。すぐに脱出しようとしたのだが、それでもコロニーレーザーの爆発は大きい。そもそも砲口が一方向に向いているため、爆発が発生すればエネルギーが逃げようとするために一方にしか存在しない砲口の出口へと向かってしまう。
ネオはそこから脱出する際、迫りくる爆発に巻き込まれることを覚悟し、シールドを爆発する方向へと構えて爆発を利用し、反作用で距離を稼いだ。無論、その代償は大きく、ライゴウの機能は今やほとんど機能しておらず、スペキュラムパックなどは起動は愚か、接続部に不具合が出たのか外すことすら出来ない。
「補助バッテリーは稼働するが、こりゃ核エンジンの方は動かした瞬間に爆発するな……」
ライゴウがまともに稼働しているのはいくつかのサブカメラとスラスター位だろう。酸素もあまり残っておらず、センサーが機能しない以上、彼は現在地も分からず帰還することも絶望的だ。
「――――って、普通なら思うんだろうけどな……」
しかし、ネオには何故か確信めいた感覚のようなものがあり、それに従って幾つかの動くスラスターで姿勢を制御して軌道をずらす。勢いそのものは爆発で吹き飛ばされた際に受けた反作用の分でついている。逆に言ってしまえば今動かせるスラスターを全て噴かせても軌道を変えるだけで止めることは出来ないのだが。
「自分の直感ぐらい信じていかなきゃやってられねえぜ」
そう言ってライゴウはある方角に向かって進むのだった。
◇
予め定めていた集合地点でガーティ・ルーは粘り強く一人のパイロットの帰還を待ち続けていた。既にエミリオとアウルは帰還しており、他の部隊の反応は混戦の最中で死亡確認を出来ていないのはネオのライゴウだけである。
「リー少佐……こちらが発見される危険性を高めるだけです。撤退を――――二人帰還しただけでも十分すぎますよ」
「まだだ、もう少しだけ……大佐なら……」
ガーティ・ルーにミラージュコロイドが搭載されていると言っても無敵の万能兵器というわけではない。ザフトとてミラージュコロイドの使用に勘付
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