マザーズ・ロザリオ編
挿話集
ダンジョン・デート
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ト・オンライン》でのその人の事を……」
ある意味で自分を救ってくれた機械を設計した恩人。あるいは一万人の命を2年も囲い続けた狂人。自分は感謝をすればいいのか、恐れればいいのか。
何より―――悪魔の機械《ナーヴギア》の発展形である《メディキュボイド》に信頼はおけるのか……。
ユウキはこの戦いの中で自分を見直した時、同時に自分を取り巻く環境に思いを馳せていた。無知で無垢、余りに永き時を仮想世界で過ごした故に見逃していた《現実》を認識した途端、木綿季は尋常ではない恐怖に怯えてしまった。
これまで自分の周りにいた《スリーピング・ナイツ》の面々は『守るもの』、故にユウキは彼等のために強く在れた。
だが、水城螢や《レイ》は違う。彼は『守ってくれるもの』。
木綿季がユウキでいる間、ひた隠し続けている弱さも含めて全てを受け入れ、庇護してくれる存在。
―――ずっと心の奥で求めてきた彼女のため『だけ』に動いてくれる人。
螢はその事を自認していた。自分が木綿季にとってどれ程の存在になりつつあるかを……その期待に応える義務もまたある事を。
だからむしろ、茅場晶彦/ヒースクリフについて木綿季に話すのは水城螢/レイの義務だ。
「分かった。話すが触りだけで我慢してくれ。クエが終わったら、全て話すよ。いいか?」
「……うん」
―――そう、全ての始まりはあの日。
―――アーガスの《SAO開発チーム・スキル研究部門》に招聘された事から始まった。
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