暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
マザーズ・ロザリオ編
挿話集
ダンジョン・デート
[3/5]

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たいが……この島から既にダンジョン扱いのせいか、メッセージを送ることが出来ない。一度出てクエスト破棄にでもなったらそれこそ一大事になることだってあるかもしれない(例えば俺達がラストチャンスだとか)。

「ユウキー。読んだか?」
「……これ、どこまで本当なの?」
「全部だよ。……責任重大だぞ?」
「……うん。頑張ろうね!!」

ユウキにパーティー勧誘の申請をし、視界端に新たなHPバーが出るのを確認すると2人は並んで歩き出した。




ウンディーネの精鋭部隊が壊滅した理由、入ってみれば容易に分かった。

「狭ぇ……」

プレートアーマーに身を包んだ重装騎士Mobの大剣を受け止め、押し返す。すかさずユウキが前へ躍り出て目も眩むような神速の連続攻撃を見舞う。
大ダメージを表す鮮血色のダメージエフェクトが冗談のように飛び散り、彼女の2倍はあろうかという巨体を四散させた。

「やった!」
「お疲れ」

攻略開始から30分、現在は第3階層。既にウンディーネ部隊の記録を突破しているが、これには当然ながら理由があった。
塔内部は複雑な迷路となっており、通路は人2人がやっと並べる程度で灯りも少ないため薄暗い。ダンジョンの特性なのかは分からないが索敵スキルの範囲も狭く、分岐点でいきなりMobとエンカウントすることもある。
これは常時暗視スキル持ちのインプには関係ない。
ウンディーネ部隊とて暗視スペル持ちはいただろうが、主に彼等が苦戦したのは狭い通路内で前衛となったタンクと後衛のダメージディーラーやメイジ等との連携が上手くいかなかったのだろう。

種族精鋭部隊のダメージディーラーと言えばランス隊や両手武器を持った剣士隊だが、そんな大層な武器を持ってゴツイタンクと華麗にスイッチとは行くまい。

元々このダンジョンは少数プレイを基本としている中小パーティー向けの上級ダンジョンとなっているようだ。俺のような身軽だがそこそこの防御スキルを持ったプレイヤーが前に立って攻撃を防ぎ、後衛の火力型のプレイヤーがダメージを与えていく手順を繰り返す―――というのがこのダンジョンのセオリーの筈だ。
だが、俺とユウキの戦闘は俺が相手の攻撃を防ぐと通常Mobは一度のディレイ、ボスもほんの数回繰り返すだけで倒す事ができる。一重にユウキの異常な強さが主な要因だ。だが、

(……う〜む)

以前にも口にした事だが、ユウキの剣は素直過ぎる。ぶっちゃけ読みやすい。キリトやアスナがもう一度ユウキと戦えば勝てはしなくとも初戦よりはいい線まで行くに違いない。

戦闘は予想以上に余裕がある。




「ユウキ、ちょっといいか?」
「うん、何?」





振り下ろされた拳を《焔盾》が防ぐ。
4腕の7層ボスの腕の内、2本は切り落
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