暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
マザーズ・ロザリオ編
挿話集
ダンジョン・デート
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だろ?ウンディーネの精鋭部隊が壊滅したとかいう上級ダンジョン」
「うん」
「あのな、ユウキ。純種族の精鋭部隊ってのは大体がアクティブプレイヤーの集団なんだ。最低でも古代級(エンシェント)、事によると伝説級(レジェンダリー)やそれらに準ずる最高級のプレイヤーメイドの武具で頭からつま先まで固めた上に戦闘訓練までしてるこの世界で最も実戦的な攻略集団なんだ。そいつらが尻尾巻いて逃げたダンジョンを「でもレイの方が強いでしょ?」あ、いや……」

周りの視線など少しも気にしないユウキはスルリと腕に絡み付いて来ると、笑顔で上目遣いという俺に対しての必殺武器で攻撃して来る。

この時点で俺の選択権は無くなった。









コアプレイヤー数十人が本気で挑み、あっけなく敗北したダンジョンにたった2人が思い付きで挑戦する。

ユウキ達が27層フロアボスをワンパーティーでクリアしたのも驚きだが、これに比べればまだ現実味がある。こちとら74層のボスを10人ちょい(攻撃に参加したのは実質4人)でクリアした経験があるぐらいだ。

(……まあいいけどさ)

ユウキがやりたいと言うなら付き合うまでだ。―――それに全く勝算が無い訳ではない。

アルンの東へ全速で飛び続けること数十分。途中でエンカウントしたMobやらPKやらをノンストップで突破しつつ、ウンディーネ領三日月湾沖の小島に到着した。
涙型をしたこの島には当のダンジョンである塔がポツンと鎮座しているだけで他のオフジェクトは一切無い。
しかし、それが逆に塔から発せられるある種の『妖気』をありありと感じさせている。

「ふうん?塔ダンジョンのクセに入り口に守護モンスターは居ないのか……それとも一回湧きだったのか?」
「一回だけだったんなら残念だったな〜」
「……まあな」


主にワンドロップ品的な意味で、だが。

小さな島の周りには蒼穹の海―――思えばこのALOの海でも色々やったものだ……。などと前方を跳ねながら進んでいくユウキそっちのけで回想に浸っていると、唐突に視界端のクエストログが更新された。

クエスト名『龍皇の血塔』……各フロアのボスを突破し、最上階の教会に到達する。

ストーリー……かつてアルヴヘイムを創世した神々が打ち倒し、封印した龍皇《Massacre(マッサカー) emperor(エンペラー)》。
数千年の時の間に力を蓄えたこの龍は封印の要である《宝剣アスカロン》を取り込み、アルヴヘイムに進出し虐殺の限りを尽くそうとしている。龍皇が封印の残り香のある塔の内部に居て万全で無い内にこれを撃て!!

(……出たよ世界崩壊クエスト)

どうやらあのカーディナルさんはよっぽどこの世界を壊したいらしい。これは早いこと状況を外部に知らせ
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