十七話
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二がネギを補足したと同時、明日菜と刹那は世界樹の魔力によって正気を失ったネギと対峙していた。刹那はネギを正気に戻そうと説得を試みるが、のどかが発した命令「キスしてほしい」を実行する上での障害とみなされ攻撃を受けていた。
「アスナさん! ネギ先生は私が! アスナさんはのどかさんを連れて逃げて下さい」
「わ、わかった!」
明日菜も今のネギが放つ異様な気配には勘づいていた。足止めをするなら自分より刹那の方が適任。そう判断し、のどかを抱えてその場を飛び去った。それを横目で見送った刹那は、改めてネギと対峙する。
(鋭い!)
足止めを買ってでたものの、ネギの操られているが故の手加減無しの攻撃には刹那も舌を巻いていた。僅か二ヶ月で会得したとは思えないその技の数々に刹那はうすら寒いものを感じると同時に、自分が見込んだ少年の成長に嬉しさを抑えきれなかった。だからだろう……
「あっ!」
立ち会いの最中、ネギが放った目くらましの閃光をまともに受けてしまったのは。
「ま、待て!」
回復していないながらに何とか影を捕えた刹那は静止の声をかけるが、今のネギがそれを聞き入れることは無い。先ほどまで対峙していた刹那には眼もくれずに、明日菜とのどかの後を追ってしまった。
「ちっ、まずいな」
一般人に見られぬ様にと気を使うあまり、健二は現場への到着が遅れていた。刹那が既に突破され、今ネギは今二人の魔法生徒と対峙している。魔法生徒の方は影の使い魔と思わしき輩を連れているが、次の瞬間にはネギの蹂躙が始まっていた。このまま魔法生徒がやられれば、次にあのネギの相手をするのは明日菜だろう。
「間に合えよ」
先ほどまでは行っていた秘匿への気遣い。それを一切放り出し、健二は最速をもって駆けた。
「逃げて下さい!」
二人の魔法生徒、高音・D・グッドマンと佐倉愛依はネギの武装解除にて容易く無力化されていた。魔法使いとはいえ彼女らも年頃の女の子。いくら周りに人の目がないとはいえ裸体であることを気にせずいられるほど彼女等は図太くない。そして、事態は明日菜の一言によって更なる混乱に包まれる。
「本屋ちゃんにキスするんだったら、この私にしてからにしなさい!」
まさしく地雷である。今明日菜達が居る場所は世界樹の魔力の影響を受ける範囲の中だ。当然、操られている状態のネギは明日菜の今の発言を受諾する。
「分かりました。まずアスナさんにキスします」
「ええっ!?」
こうなるとは思わなかったのか、明日菜は焦りながら弁解の言葉を口にする。だが、そのいずれも効果は無く。むしろ状況は悪化したように感じられる。
「あーもう! こうなったらブッ叩いて正気に戻してやる!」
破魔の力が宿る自分のア
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