暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第24話 木の精霊
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は我に対する攻撃か?」

((!?……木の精霊!!))

 私と父上は、ちぎれんばかりに首を左右に動かしました。

「本当だろうな?」

(すっごい怒ってる)

「本当です。沼より取り出した毒素を、火で燃やしたのです。しかし、予想外の煙と悪臭が……」

 私が事実を言いますが、木の精霊がどう思うかは話が別です。私と父上は、ガタガタ震えてしまいました。

「本当です。何なら頭の中を覗いてください」

 私がそう言うと、私の体に蔓が巻き付きました。そして、……プスップスップスプス。(棘が棘が刺さる!! イタッイタッイタタタッイタ)

「嘘はない様だな。今回の事は不問とする」

 木の精霊は、嘘が無い事を確認すると私を開放しました。そして直ぐに大樹の中に戻ってしまいます。傷だらけになった私は、《癒し》で傷の治療をする事になりました。

 ふと見ると、イネスはテントの側で気絶していました。あれだけ感じた森からの視線も、今は一切感じません。何で私達は気絶しなかったのでしょうか? 心の準備が出来ていたからなのでしょうか?



 私の治療が終わりイネスが目を覚ました頃、ようやく応援が到着しました。その頃には、物体Xの煙と悪臭(バイオハザード)もすっかり消えて無くなっていました。

「あの沼がここまで変わるのか?」

 過去に沼を見た事がある人間は、エディも含み驚きを隠せない様です。しかし作業が進まないので、何時までも呆けさせておく訳には行きません。私は手をたたきながら声を上げました。

「皆さん静粛に。最終工程を始めます」

 私の一言で、全員が真剣な表情になります。私はもう一度、昨日した水の自浄する力について説明しました。

「最終工程は、水に自浄の力を持たせる事です。風メイジは風で水を巻きあげ、再び沼へ落としてください。イメージは風と水を、均等に混ぜ合わせる感じです。それと、絶対に周りの木を傷つけないでください。精霊を怒らせる事になります。水メイジは《凝縮》で、散ってしまった水を集めてください。それでは作業を開始してください」

(残念ながら、水源が無ければ一時しのぎにしかなりません。が、やらないより何倍もマシです)

 風メイジと水メイジが作業開始した所で、私は父上に人骨の処理を相談する事にしました。

「父上。人骨の処理は如何しましょう?」

「一族の元へ返してやりたいが、千年以上昔の事でもはや不可能だ。それに全てバラバラになっていて、正確に1人分復元するのも不可能だろう。集団で埋葬して、碑をたてるしかないな」

 ……それしかないですね。

「はい。では、応援部隊に持って帰ってもらいましょう」

「そうだな」

 後は《錬金》した肥料を、どこに埋めるかです
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