暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第24話 木の精霊
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ビテーション《浮遊》で
退
(
ど
)
かし始めました。私は水が噴き出す事を心配していたのですが、杞憂だった様です。イネスは穴を覗き込みながら、口を開きました。
「この場を無理やり塞いだ事により、行き場を無くした水が別の出口を造り出した様です。水は全てそちらに流れてしまい、もうここから水が湧き出す事は無いでしょう」
イネスの言葉に、私は頭を抱えてしまいました。
「少し遅いですが、昼食にしませんか? 子爵との合流は、その後でも良いと思います」
イネスの提案に私は力なく頷きました。
父上と合流すると、こちらも嬉しく無い発見がありました。沼の底から、次々と骨が出て来たのです。骨の種類は、人骨だけでなく騎獣らしき物も交じっていました。この状態では身元の特定は不可能と思いましたが、運良く骨達の所持品に固定化が切れていない物品が、幾つかありました。
古いトリステイン軍の紋章が入った鎧。ロマリアの神官着の金具らしき物。他にも剣や杖がありました。恐らく精霊討伐隊の物でしょう。
水の流れが完全に止まって、これだけの数の死体が沈んでいれば水質の悪化は当然です。地形を見る限り、雨等で一時的に水の流れが生き返ったとしても、異物を洗い流す程では無いでしょう。むしろ落ち葉等が沼に流れ込み、更に水質を悪くするだけです。そう考えると、もっと酷い状態になっていても不思議ではありません。
取りあえず人骨の処理は置いておいて、さらった泥を《錬金》で乾燥させ肥料に変えます。肥料は森の中に埋めれば問題無いでしょう。エディは精神力が限界に近い様なので、先にキャンプの用意をしてもらう事にしました。
作業の続きは、エディの代わりに私とイネスが行いました。底を《念力》でさらう度に、何らかの骨が出て来るので、イネスは凄く嫌そうな顔をしていました。その上臭いもきつく、とても作業環境が良いとは言えません。
キャンプの準備が整うと、エディには現状を家に伝える為伝令に走ってもらいました。ついでに風と水メイジを、数人応援によこす様に指示しておきました。
夕方には、底の泥を全てさらう事が出来ました。幸か不幸かこの時、鼻がマヒして臭いを感じなくなっていました。
夕食は3人とも食欲が無く、持ってきたパンと水で簡単に済ませました。その時、父上に水源の事を報告します。流石の父上も“人間の手により水源が破壊された事”に頭を抱えてしまいました。
翌朝、作業の再開です。泥さらいは終わっているので、次は濁った水を如何するかです。と言っても、ちゃんと考えてあります。
「父上。《錬金》を利用して、水中の不純物を圧縮して固めてください。方法は、以前行った分離精製のイメージと同じです。イネスは、朝食の準備をお願いします。次の工程で活
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