俺のクラスの勇者様
佐々木賢介と勇者様
俺のクラスの勇者様
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女の子はこちらに気付いてる様子はなく、自分の席らしき場所に座り一人でぼーっとしている。
賢介はその子の近くまで近付き、体育委員かどうか聞くために声をかけた。「あのー、ちょっといいかな?」
「えっなにもしかして私、今から声かけられてナンパされて、カラオケ行こう?とかそんなこと言われてそのまま部屋を暗くして、俺のマイクの調子が悪いから君のスピーカー口で調整してくれないか?あぁいやん!そんな、悔しいでもビクンビクンみたいな展開になっちゃうの?ああ駄目よそんなの、でも平凡な日常からいきなり現れた鬼畜男によって壊される日々ってなんか興奮しなくもないかも」
「………えっ?ごめん、ちょっといいかな?」
声をかけてみたらなんだかいきなり早口で、なおかつ小さな声ですごい長く喋り始めてしまったので、半分以上聞き取れなかった
「あっ、ごめんね?うん、なに?」
「うおっ」
女の子がこちらに気付き、顔をこちらに向けて賢介の顔を見てきて分かったが、この子かなりかわいい。
少し茶髪混じりの黒髪が肩より少しあるくらいの長さ、くりっとした目、整った鼻、本当に小さな思わず触ってしまったら壊れてしまうと思わせてしまわせる唇、ちょっと手を広げたら手に収まってしまうと思うような小顔。
あまりにも可愛らしかったので、思わず声が出てしまっていた。
そのまま少しばかり見とれていると女の子の方から声をかけてきた。
「…?きみ、私に用事があるんじゃないの?」
「…あっ!そうだった、ごめん。」
声をかけられて、一瞬何をしようと話しかけたか忘れていたが、思い出したようだ。
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