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センゴク恋姫記
第3幕 夏侯元譲
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て、だ。ならば、相手の真名を受ける以上は、真名を預けるのが礼儀であろうよ」
「む、むぅ…………」
「……えっと、華琳よ。これはどうすればいいのじゃ?」
「ふふ……真名を預けられた者は、受け取って自身の真名も預けるのが礼儀よ。これからは秋蘭と呼んであげることが、貴方の礼儀よ」
「ふむ……では秋蘭よ。ワシの秀久も受け取ってくれい。ただし、普段はゴンベエで頼む。ワシにとっては、そちらが真名というようなもんじゃ」
「わかった、ゴンベエ。さて…………華琳様も私も彼の真名を受けた。姉者はどうするのだ?」
「うううううううううううううううううっ………………」

 頭を抱えたいが、ミノムシ状態では手も出せない。
 夏侯惇が、くねくねと動く様は、まさしく茶色い芋虫と呼ぶべきものだった。

「ええい! わかった! 貴様の謝罪は受け取ってやる! だが、真名は預けんぞ! 貴様の真名は預かっても、だ!」
「ふむ。まあ、別に構わん。許してもらえるのであればの」

 そう言って破顔するゴンベエ。
 その笑顔に、真っ赤になって顔を背けた夏侯惇。

 二人の様子に、曹操と夏侯淵は互いに顔を見合わせて笑うのだった。

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