第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
内なるサクラ
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クラのいのというライバルへ対する闘争心なのかもしれない。それがナルトによって呼び覚まされ、結果内なるサクラを覚醒させいのを追い出すに至ったのだろう。
二人が飛び上がって、思い切り駆け出す。疲弊して残りのチャクラも少ない二人にとって、これは最後の一発。皆は固唾をのんで二人を見つめた。
「「これで、――最後ッ!!」」
拳が互いの頬に打ち付けられ、各々の額宛てが吹っ飛び床にぶつかる。二人の口から吐き出された血が空を散る。床に打ち付けられた二人は一度は立ち上がろうとしたものの、しかし直ぐに力尽きてまたどさりと地面に倒れこんだ。
「両者、試合続行不可能。ダブルノックダウンにより、予選第四試合、通過者無し」
いのとサクラがそれぞれの上忍に引き上げられ、十班、七班にリーと九班がそちらに駆けつける。それぞれの仲間や想い人、友達の名を呼ぶ少年少女たちに、カカシはそっと指を口元にあてて静かにするよう合図した。
治療は必要ないだろう。暫く寝ていればさめるはずだ。マナはそっとしゃがみこんで、二人の寝顔を見上げる。どくんどくんと心臓が高鳴った。
緊張してるのかな。呟いて胸元を押さえる。ああ、違うかとマナは二人の寝顔を見て首を振る。
羨ましいのだ。
それは友情に対してだろうか。外貌についてだろうか。個性の強さについてだろうか。
違う、どれも違う。でもこれらでないなら一体何が羨ましいのだろうか。わからない。ただマナの胸には漠然とした羨望だけが残された。
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