暁 〜小説投稿サイト〜
capsule
capsule
[2/2]

[9] 最初 [1]後書き
り、今となっては田舎と呼ばれる類の地区になってしまった。
他の地区に移住する人も多かったが、活気がなくなってもいいと言う地元愛のある人だけが今でも1地区に残っている。
確かに何も無いところだが、俺は結構すきだ。

「よっしゃあ〜!じゃあ、バレッタの素敵な店がある第2地区に行きますか〜!」
「バレッタ...?なに...それ」
すっかり行く気になってくれたらしい猫目と、虚ろくんはバレッタという響きに珍しく興味を持ったらしい。
ボスである俺を置いて、どんどん進んでいく2人にため息が出た。
まぁボスと言っても、3人の中で1番強いと言うだけで、リーダーらしき事は全然していないのだが。
第2地区...近いからと言って選んだだけだが、噂によると『“カミ”の街』と呼ばれているらしい。
神なのか紙なのか髪なのかは分からないが、2人が楽しそうなので良しとする。

俺もだいぶ絆されてんなぁ、と思いつつ歩き出すと、猫目がピタッと動きを止めた。

「あ、そう言えば。第2地区にカプセルについての情報屋がいるみたいなんすよぉ。
...ちょー会ってみたくないっすかぁ?」
そう言ってニヤリと笑う猫目の瞳には殺気がこもっている。
思わぬ朗報に、自分でも口角が上がるのが分かった。
「ボス、嬉しそう...なんで」
虚ろな目がこちらを見つめる。なぜか、真っ黒なその目が今は無垢な子供のものに見える。
猫目が口元に人差し指をもっていき、にっこり笑うと視界がフラッシュバックしたような気がした。

[9] 最初 [1]後書き


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ