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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 A
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にあったら補修に来いってうるさいし。」

一人だけ全部サボっていればそういわれて当然である。

「行かないと、駄目ですよ・・・」
「ヤダ、面倒くさい。」
「カズ君はブレないね〜。ま、私も同意見だけど。」
「二人はもう少し学業にも力を入れたらどうだ?そこそこに参加して、なかなかの成績を残せば文句は言われないぞ?」

匁はそう二人に言うが、

「「大丈夫、全教科学年トップは維持してる。」」

そう切り返す。
なんともまあ理不尽なことに、二人とも頭はよく、それこそ今すぐ大学に放り込まれても出席日数以外の項目でなら卒業できるレベルだ。

「そういえば、二人はそうだったな・・・まったくうらやましい・・・」
「本当です・・・私なんて、現状維持に必死なのに・・・」

そして、この二人は真面目なのに物覚えはそこまでよろしくない。
その上に真面目なので陰陽師の仕事も真面目に細かく行っており、勉強時間もない。
本当に、理不尽なものである。

「さて・・・もう皆食べ終わったようだし、解散にする?」
「そうだな・・・念のために刀の手入れをしておきたいので、残念ながらそれに一票だな。」
「私も一度家に帰らないといけないからな〜。仕方ないか。」

匁、殺女の二人は心から残念そうにそういう。

「一輝さんは、この後どうするのですか・・・?」
「もうこのまま現地入りしてグータラ過ごすよ。皆と違って、『型破り』だし。」
「じゃあ、私もついていきます・・・もう準備は終わっていますし・・・いい、ですか?」

美羽は涙目の上目遣いで一輝にそう聞く。
どうやら、大きなカバンの中身はそのための準備だったようだ。

「いいよ、別に。じゃあ、残りの二人は当日合流で?」
「「明日には合流する!」」
「ヒッ・・・」

一輝の質問に対し、二人は軽く美羽を睨みながらそういった。

「じゃあ、一応後でどこに泊まってるかだけ連絡しとく。行こうか、美羽?荷物持つよ。」
「はい、ありがとうございます・・・じゃあ、また明日・・・」

一輝と美羽の二人はそのまま店を出て、一輝が出した水に乗って目的地まで飛んでいった。

その後は、美羽が作戦について話すという名目で一輝の部屋を訪ね、そのまま一輝と同じ布団で寝たり、残りの二人が次の日の朝一で来て四人で適当に遊んだりして二日間を過ごした。
翌朝からは、妖怪狩りの開始である。

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