陽龍と陰龍
陰龍覚醒
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ロギアは自らの太刀を天に振り上げた。
アマツマガツチが引き起こしたらしき雲の境界に刀身の白と黒が映えた。
切っ先が妖しく光り、いかにも妖刀であることを物申している。
「見えてきました!セクメーア砂漠です!」
「そういえば依頼に出ているハンターは大丈夫なのか?」
「言われて見れば…おや?気球から信号が!エイジさん、読み取ってください!」
「任せろ、何々…
―――アルフレッド様、ドンドルマのギルド本部及び各村のギルド出張所に
セクメーア砂漠付近に関する依頼の斡旋及び受注を禁止させました。
後にギルドナイト第一師団が貴方達のもとにかけつけるのでその間よろしく願います。
だとよ。」
「助かった!今こちらから信号は遅れませんが了解の印を送ってください。」
エイジは腕で円を作った。
気球からは赤色の信号が送られ、その後どこかへ飛んでいった。
「着きました!」
蒸気車が止まり、乗っていたハンター全員が降りた。
その隣にリオレウスが降り立ち、アリデシアを含む残りのハンター全員が降りた。
「なん・・・だ?ここが本当にセクメーア砂漠か?」
至る所が焼き払われ、小型モンスターはおろか植物すら見当たらない。
土は水を吸って形を変え、我々が普段見知ったセクメーア砂漠ではなかった。
「あ、あそこ!」
ノアが指差す先、
炎王龍、風翔龍、霞龍、嵐龍が鎮座し遥か遠方に浮かぶ小島のようなジエン・モーランが見てとれた。
「ということはあの真ん中に居るどす黒い奴が…」
如何なる黒よりも黒い甲殻、纏う覇気は漆黒が如し。
十七年の時を超え今蘇りし古龍、
混沌と枯衰の象徴―――陰龍ネヴィア
「ミラボレアスとかそんな次元じゃねぇ…なんだあの黒さは!?」
恐らく一目では視認出来ない黒さ。その黒が周囲の古龍を取り込み結界化している。
「なんてこった…ルコとかルーツとかテオとかそんなものがかわいく見えるぜ…。
ん?誰だアレは?」
全員が左を向くとネヴィアに向かって走る人影があった。
「あの片手剣、まさかラト!?」
ガイルは見覚えがあるようだった。
「まさか!母さんが来てるって言うのかい?」
噛み付いていた肉を離し、遠方を見向くセージ。
「ハァーッ!」
ネヴィアが展開する暗黒の結界に片手剣を振り下ろした。
切っ先が闇のカーテンを取り払ったがまたすぐに古龍達を包み込んでしまった。
鎮座する陰龍は深く息を吸い込み、溜める動作を見せた後
「ッ…―――!」
今までには聞いた事の無い特殊な咆哮を発した。
通常の飛竜種はその大きい声のあまり耳を塞ぐ。
フルフルやブロス種の飛竜は音が高す
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