第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
ヒルゼン
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、ということじゃ。納得したかね?」
「……んー、成る程、こんな形でもあくまで友好は友好っつーことっすね。はい、理解しますた。では続きお願いしまーす」
ふむふむと頷くマナにうむ、と頷いて火影が続けた。
「――ではこれより、第三の試験の説明をしたいところなのじゃが実はの」
その空せきに応じるように、一人の特別上忍が火影の前に降り立ち膝をついた。
「――畏れながら、火影さま……ここからは、審判を仰せつかっているこの、月光ハヤテから」
「任せよう」
「皆さん、始めましょう」
そしてその男性が立ち上がってこちらに向き直った。目元には隈があり、全体的には若そうなのが隈の所為で疲れきりやつれているような印象を受けた。
「皆さんには、けほ、第三の試験前に、けほ、やってもらいたいことがあります……えほっ、えほっ、」
咳を繰り返す彼を、受験生は半ば呆気に取られて眺めている。
「えー、それは本戦の出場をかけての、第三の試験、予選です」
「予選って、どーゆー意味だよ!?」
「先生、言っている意味がわからないんですけど。なんで今残っている人達で予選をやらないんですか?」
シカマルが突っかかり、サクラが問いかけた。ハヤテは顔色一つ変えずに続ける。
「ええ。……今回は、第一、第二の試験が甘かった所為か……少々人数が、残りすぎてしまいましてね。中忍試験規定に乗っ取り予選を行い、第三の試験への進出者を、得だす必要があるんです」
「そんなあ!」
「先ほどの火影さまのお話にも会ったように、第三の試験には、沢山のゲストがいらっしゃいますから……ダラダラと試合は出来ず、時間も限られてくるんですね」
落胆の声をあげたサクラに、ハヤテは続けて語る。
「というわけで、体調の優れない方……げほっ、えほっ、えほっ、けほっ、えほっ、」
言いかけて彼が咳をしだした。激しいというほどでもないが、大丈夫と言い切れるほどでもなさそうである。「寧ろこの人の方が体調優れてないな」とはじめが呟いた。
「……失礼。これまでの説明でやめたくなった方、今すぐ申し出てください。これから直ぐに予選が始まりますので」
「これからすぐだとぉ!?」
「さっすが中忍試験、全くもって鬼畜だぜ……この中には今さっき到着したばっかってやろーもいるだろーにさあ……」
「鬼畜とはなんだ?」
キバが声を荒げ、いのが折角第二試験を通過したのにと落胆し、めんどくせーなとシカマルが吐き捨てる中、マナはドン引きした目付きになっていた。すぐ後ろではじめが首を傾げている。そんなはじめにはフルパワーで何時間も働き続ける人への褒め言葉だと返しておくことにしておいた。
「また、今回の参加者の中、木ノ葉のいとめユヅルくんは既に強制で辞退を余儀な
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