第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
サスケ
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を置いて、サクラは地の巻き物を取り出した。マナからもらったものだ。
「!? お前、自分で……?」
「ううん、マナ達はもう巻き物二つ揃えてて、それで内一つをくれたの。……だから、あの巻き物はマナに渡してもいい……かな。ご、ごめんね、サスケくんが勝ちとったものなのに……」
サスケに意見することは少し気が引けるのか躊躇いがちなサクラに、サスケは視線をマナに移す。そして短く一言、わかった、と呟いた。掌を摩る。深呼吸してなんとか震えを押さえつけ、巻き物をもって立ち上がる。
「おい、マナ。この巻き物、やるよ」
それを抱えられたマナの腹の上に投げる。マナがぼんやりとした目でそれを見つめ、持ち上げるなり、ホルスターから天の巻き物を取り出した。
「じゃ……やる」
「いらねえよ。お前がもってろ」
その手を押し返すと、マナはそれを素直に受け取った。サスケの手がマナの手に触れた瞬間、一瞬マナは慄くように手を震わせる。
けれど次の瞬間サスケには、それが自分の手の震えなのかマナの震えなのか、わからなくなってきていた。
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