第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
猪鹿蝶
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「忍法・心転身の術!」
いのの体が崩れ落ち、シカマルがそれを受け止める。ドスがシカマルの前で、何かを受け止める手つきになった。勿論かれの前には空気しかないわけだが。
「キン!」
転がりまわるチョウジを避けながらザクが叫ぶ。キンは気をつけの姿勢で、目を瞑ったまま動かない。「どうした!?」と焦った声で問いかけるドスに、キンは勝ち誇った表情でクナイを喉につきつけた。
「これでおしまいよ!」
「――!!」
「あんた達、一歩でも動いたらこのキンって子の命はないわよ! ここで終わりたくなければ、巻き物を置いて、立ち去るのね。あんたたちのチャクラが感じられなくなるまで遠のいたら、この子を解放してあげるわ」
いのはキンの声を借りてそう宣言する。しかしドスとザクが浮かべたのは嘲笑だ。
――こいつら、何がおかしいの……?
焦ったいのは、慌ててチョウジを振り返った。
「チョウジ!」
「――やばいっ、そいつらは!」
サクラの焦燥に満ちた声。サクラがいのに、キンの体を離れるよう呼びかける前に、ザクの掌から放たれた空気圧がキンの体を吹き飛ばし、その背後の大樹に叩きつけた。キンの口から血が一筋伝い、シカマルに支えられたいのの口からも、やはり血が伝った。
「なんて奴らなの……仲間を、傷付けるなんて……!」
「油断したな!」
「我々の目的は巻き物を得ることでもなければ、ルール通りにこの試験を突破することでもない……」
ドスはその名を口にした。彼の主人がご執心の、少年の名前を。
「サスケくんなんだよ」
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