第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
笑尾喇
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た。余裕に満ちた、小ばかにした表情から驚愕と戸惑いの顔にかわる。
「サスケくんとユヅルの首筋の痣はなんなのよ? サスケくんにこんなことしといて、何が戦いたいよ!」
「……さあて、何をお考えなのかな? あのお方は」
数秒して、ドスがそう言った。ザクも余裕の表情を取り戻して言う。
「しかしそれを聞いちゃあ黙ってられねえなあ……ピンクの女もオレが殺る。サスケとやらも俺が殺る。隣の紫女と犬はお前等に任せたぜ、ドス、キン」
「待てザク」
「ああん?」
ドスは自信に満ちたザクの言葉を否定するでもなく、数歩進むとしゃがみこんで土に手をやる。
「ベタだなあ? ひっくり返されたばかりの土の色……この草、こんなところに生えないでしょう」
「なっ、わ、私の性別について突っ込んでくれるのではなかったのか!?」
最後の一言はニッタリ笑いながら、サクラに問いかけるように言う。一方紫女と言われてしまったはじめは珍しく驚いた顔つきだ。「てめえの性別なんてどうでもいい!」とキンに突っ込まれ、サクラは仕掛けた罠に気付かれた焦りも忘れて溜息をついた。
「トラップってのはほら、バレないように造らなきゃ意味ないよ……」
草の色をした布を剥がすドスに、サクラの頬を汗が伝う。
「チッ、くっだらねえ。あのクナイはリスがトラップにかからないようにするためだったのか……」
ザクのその発言を鑑みるに、どうやらあのリスには起爆札とか閃光球とか、そういった類のものが仕掛けてあったようだ。
「すぐ殺そう」
ドスの言葉を合図に、三人が空へと飛び上がった。
しかしサクラもちゃんと予防線は張ってあった。自らの傍らに突き刺したクナイから伸びるワイヤーをクナイで断ち切る。それとほぼ同時に、巨大な丸太が三人に襲い掛かる。それは昨晩、はじめがまだ起きていたころ、サスケと大蛇丸との戦闘で落ちたのを、見張りを紅丸に任せて、はじめと悪戦苦闘しつつ仕掛けたものだ。もっともサクラははじめが寝付いてからも新たにトラップを仕掛けていたのだが。
「――はっきりいって才能ないよ君ら」
そんな声と共に、丸太が爆破された。驚愕に目を見開くサクラの前に、似之真絵を握り締めたはじめが立ち塞がる。三対二プラス紅丸では、限りなくこちらが不利だ。その上こちらは寝ている奴等を四人も守らなければいけない。おきろマナ、とはじめが叫んだ。
「そういう奴は、もっと努力しないとだめでしょ!」
「――木ノ葉旋風!!」
三人が蹴り飛ばされ、サクラとはじめの目の前に緑の全身タイツのおかっぱが着地する。サクラはぎょっとして、着地したその少年を見上げた。試験開始早々、まだ幻術を解いて間もない頃に現れて、「僕とお付き合いしましょう! 死ぬまで貴女をお守りします
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