第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
笑尾喇
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ある初とて同じだ。初は強気を通り越してバイオレンスだが。
で、何故好きになったのがサクラでいのではないかというと、それはナルトがサクラちゃんサクラちゃん言っている内にサクラのことが気になりだし、それからサクラを目で追っていたら好きになったというだけのことである。
そういうはじめは自分の先輩がサクラに一目惚れしていることをまだ知らないが。
「食べるか?」
「あ、ありがとう」
差し出されたスモモを受け取って一口齧ったその時、がさっという音がした。まさか大蛇丸じゃないかという考えが脳裏に浮ぶ。情況的には違うが、もしかしたらあれは予知夢的なものだったのかもしれない。思いつつクナイをとって握り締める。自分に出来るだろうか。大蛇丸を殺すことが、出来るだろうか――。スモモを転がして、両手でクナイを掴んだ。両手が僅かに震える。それが恐怖からかもしくは武者震いからなのかはわからないが……はじめに目配せすると、はじめはきょとんとした顔で首をかしげ、それからハッという顔つきになる。
「サクラ、お前――!」
大丈夫、私にだって出来る。そう言い聞かせて振り返ると――
「リスを食べるつもりなのか?」
そこにいたのは何かの種を齧っている、一匹のリスがいた。
――リス?
思わず拍子抜けしてしまう。はじめがあまりにどぎまぎした表情で問いかけてくるので、なんだ……とサクラは溜息をついた。しかしその表情も、走ってくるリスの姿を見た途端焦ったものにかわる。
素早くクナイをリスの進路に投擲すると、リスは驚き、慌てて逃げ帰っていく。どうした、と問いかけてくるはじめの耳元に、そこに新たな罠をしかけたんだと耳打ちした。
「よくやったな」
とはじめは感心した顔つきになる。サスケの額に乗せた手拭いを換えて暫くすると、紅丸が何かの気配に感づいたらしい。うううう、と唸り声をあげる紅丸に二人して振り返る。
「寝ずの見張りかい? でももう必要ない。サスケくんを起こしてくれよ。僕達そいつと戦いたいんでね」
振り返ればそこには、ザク・アブミ、ドス・キヌタ、キン・ツチの三人が並んでいる。音の忍び――マナとキバ、そしてカブトを攻撃した忍びだ(正確にはマナとキバを攻撃しようとしていたのをカブトが庇い、そしてマナとキンプラス紅丸が互いに取っ組み合っていた、というべきか)。そしてあの大蛇丸の額当ても、音だった。
はじめが似之真絵を口寄せして立ち上がる。紅丸が全身の毛を逆立てた。サクラもホルスターに手を伸ばす。手の震えを悟られないよう、勢いよく立ち上がって、出来るだけ強気に問いかける。
「何言ってんのよ? 一体何が目的なの? ――大蛇丸って奴が、影で糸引いてんのはしってるわ!」
大蛇丸、その名前を出した途端三人の顔色が変わっ
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