第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
大蛇丸
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ユヅルは手にした地の巻き物を半ば叩きつけるようにしてホルスターの中に潜り込ませた。今ではユヅルが九班公認の副リーダーとなっている。
とりあえず現在一番にやるべきことは作戦の組み立てだ。ユヅルは口を開いた。
「先ず――正直いってこの第二試験は俺らにとってもっとも不利な試験だ」
先ずは第三班。体術に優れ、尚且つあのガイに毎日付き合っている彼らはスタミナの点でもかなりの優勢がある。ネジの白眼で誰がどんな巻き物を持っているのか判別することが出来るし、テンテンの暗器の狙いは正確で、リーのスピードについていける下忍はそうそう少ないだろう。いってみれば今一番遭いたくない班だ。
次に第七班。アカデミー首席のサスケの天才肌は周知の事実、この年で既に火遁を使いこなしている。ナルトもあんな野郎だが、スタミナだけはよかったのを覚えている。体術が全くだめだめなサクラも頭はいいし、次席とドベと、その構成は極端ではあるもののある意味バランスが取れている。
更に第八班。こちらは感知タイプで固めてある。キバの嗅覚、シノの蟲にヒナタの白眼と、このような巻き物争奪戦においてはあまり出会いたくないような相手だ。赤丸は臭いで敵の強さを判断したり、キバとのコンビネーションもいい。シノは頭脳戦も得意な上に様々な蟲を操り、ヒナタはネジに同じく、巻き物の判別が可能である。
そして第十班は情報戦を得意とするものだ。チョウジを除き個々の戦闘力は高くはないが、そのチームワークはルーキー達の中でも群を抜いているし、白眼などがなくても彼等は情報戦で相手の巻き物が何かを探りあてることが出来る。チョウジの肉弾戦車、シカマルの影真似、いのの心転身――いずれも食らうのはご遠慮したい技である。
で、第九班といえば。
サバイバル生活には一番適していないブラックホール胃の持ち主、女子ドベ狐者異マナ、アカデミー次席でありながら色々抜けているはじめ、それに犬神暴走の可能性と傀儡すらないのにチャクラ糸しかないユヅル、そして赤丸のように自分の言葉を解してくれる人のいない紅丸だ。ブラックホール胃の持ち主がいる以上、ここは出来るだけ迅速に巻き物を奪って塔にたどり着いたほうがいいだろう。
そこまで考えた時、何かが傍を過ぎった。クズリだ。マナがそちらへ視線を向け、はじめが口を開いた。
「塔付近で巻き物を持ってきた奴等を襲うというのもアリだが、私的には余りそれを薦めないな。――初日で既に塔にたどり着けるような奴はかなり実力があるやつか、出なければ手口の巧妙な奴かのそのどちらかだ。手口の巧妙な奴らは、つまり実力と頭を使っているわけだから、そのマンセル内に頭脳派がいるだろう。頭のいい奴なら塔の付近での待ち伏せなど考慮済みだろうし、巻き物は考えているだけで手に入るものじゃない。素晴らしい作
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