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木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
ルーキー
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くことはないさ……そう、血を吐くのじゃない限り」
 
 キバとマナを庇ってくれたその青年――カブトを襲った音忍に対して、ナルト達ルーキーは、どうもコイツのことだけは好きになれない、とでもいいそうな顔をした。
 ナルトはキバとマナを庇ってくれたカブトの血の気を失った顔に唇を食いしばり、暫くふるふると震えていた。それを怯えととったのだろうか、サクラがナルトを励まそうとするも――

「――おれの名はっ、うずまきナルトだぁ!! てめーらには負けねえぞ、わかったか!?」

 ばーん! と言わんばかりの大宣言に一瞬試験場が静まり、そしてその試験場はルーキー達に向けられる殺気と共にざわめきを取り戻した。

「……俺もうこの男の子知らないーもうこんなのわけがわからないよ」
「……めんどくせぇ」

 ユヅルがガン、と頭をシカマルの肩にぶつけ、脱力したように声を発した。はあ、とシカマルは溜息をついて口癖を呟く。サクラとサスケがナルトをみてぽっかーんという顔をしている。一瞬で周囲の人間すべてを敵に回すとはさすがだ。

「おいマイナー音忍! 喧嘩なら買ってやるぞ、何の勝負だ!? 早食い? 大食い? それとも――っ?」
「うっさいんだよ女ァ!」
「おいなんだやる気かやってやらァ!」
「わん!」

 ドスの名目上のチームメイト、キン・ツチが踝に届くくらいの長い黒髪をさっと翻してこちらに突進してくる。その手の中で、千本に結わえ付けられた鈴がしゃりんと鳴き声をあげる。更にユヅルが撃沈した。

「静まれどぐされヤローどもが!」

 ばーんっ、と試験官らしき男性が登場したのは、キンとマナプラス紅丸が取っ組み合いを始めたその直後だった。青い顔のカブトと嘔吐物と、取っ組み合う女子二人を数秒間眺めていた彼はどうやら事情を悟ったらしい。呆れた顔でジロリと彼等を睨みつける。

「お、おっさん! 聞いてくれよこの女の子とあっちのミイラ男がヒステリックにアタシと先輩を襲撃したんだってばよ!」
「いや、俺の口癖真似すんじゃねえってばよきつねものい!」

 試験官を平然とおっさん呼ばわりする彼女の勇気にその他下忍勢の顔が引き攣り、またネジもその顔を引き攣らせた。一方テンテンは頭を抱え、リーはぽかんという顔つきで取っ組み合う少女二人プラス犬一匹を眺めている。

「ああ!? ナルト、てめーの口癖には著作権でもあんのかぁ!?」
「あるってばよ! それは俺のアイデンティティだ――!」
「黙れナルトお前のアイデンティティはラーメンと金髪と猫髭模様とドベとウスラトンカチだろ!!」
「そんなこと言ったらお前のアイデンティティだって大食いとチビスケとドベとギューニクトンカツじゃねえか!!」
「うっせえアタシはウシニクトンカツだ!」

「「……両方ともうっさ
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