暁 〜小説投稿サイト〜
IS-最強の不良少女-
夏休み
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よ。何か約束してるの?」

「んー、まぁちょっとな」

 言葉を濁すように響は頬を掻きながら返す。すると渉は何かを見透かしたかの様にジト目になると、

「また喧嘩?」

「うっ」

「はぁ……それが姉さんだから別に止めはしないけどさ、あんまり怪我しないようにね?」

「わーってるよ。ったくお前は心配性すぎんだよ」

 渉の忠告に響は気だるそうにため息をつくが渉は、呆れ顔で響に聞こえないように呟いた。

「姉さんの心配もそうだけど相手方の方も心配になってくるよ……」

「あん? 何か言ったか?」

「んーん。何もー」

 渉の反応に首をかしげながらも響はリビングのドアを開ける。同時に先ほどまで香っていたおいしそうな香りが、一気に濃密になる。

 見るとテーブルの上に所狭しと大量の料理が並べられている。しかも殆どがさらにこれでもかと盛られている。

「おお」

 響は思わず驚愕の声を上げる。すると、キッチンからもう一つ料理を持ってきた紫音が、

「じゃあ響ちゃんに渉ちゃん。席についてー」

「「はーい」」

 紫音の言葉に従い二人はそれぞれの席につくと、手を合わせそろって言う。

「「いただきます」」

「はいどうぞー」

 紫音が柔和な笑みを浮かべながら答えると、響は一気に料理にがっついた。

 二、三口食べた後、響は満足げに頬を緩ませながら呟いた。

「いやー、IS学園の料理もうまいけどやっぱ家の料理が一番だなー」

「IS学園てどんな料理が出るの?」

「世界中から生徒が来るからいろんなのがあるぜ。本格的なフレンチとかもあったし、あとは宗教上肉が食えない奴らとかのための料理もあったしな」

 渉の問いにハンバーグにかじりつきながら響が答える。

「なら響ちゃん海外のお友達とかもできたのかしら?」

「まぁ友達と呼べるヤツは四人とかその辺、話す程度の奴らも四人くらいかな」

「なん……だと……!?」

 響の答えに渉は驚愕の声を上げる。あまりにも驚きすぎたのか持っていた箸を落とす始末だ。

「中学で話せる人なんていなかった姉さんが八人も話すことができるなんて……凄い進歩だね母さん!!」

「そうねぇ、中学では響ちゃんボッチだったものねぇ」

「ボッチじゃねぇ! ただ周りの奴等が怖がって近寄らなかっただけだろうが!!」

 哀れみの視線を送ってくる二人に対し、響は顔を引きつらせながら怒声を上げる。

「落ち着ついて姉さん。でも姉さん――」

 渉が響を嗜めようとしたとき、響の携帯がなる。

「悠璃? ったく……」

 どうやら電話の相手は舎弟の悠璃の様だ。響は小さくため息をつくとリビングから出て行く。残された渉と紫
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