第九話 〜アスナが地球へ行くお話 前編【暁 Ver】
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んで、ウチにお鉢が回ってきたってわけやな」
人手不足はウチも一緒だろうに。なんやかんやで理由をつけられて、上の連中から押しつけられたってところか。それにしても……六課の主要メンバー全員で行く必要があるのだろうか。
「まぁ、正式な任務でもあるし、無下にも出来へんからな。今回は派遣先にあるロストロギアの捜査及び必要があれば封印ってとこやな。レリックの可能性もある訳やし」
確か、聖王教会の騎士カリム……階級は少将だったか。六課の設立に尽力した一人だと聞いている。八神部隊長とはプライベートでも懇意にしているという話だから、そのあたりも理由としてあるんだろう。
「それで、派遣任務はどちらへ」
「ん。第97管理外世界『地球』や」
それは、また……八神部隊長となのはさんにとっては里帰りになるわけだ。なのはさんは、暇を見つけては定期的に帰っているらしいけれど。
「なんや、三人とも……アスナちゃんは、今ひとつわからへんけど。リアクションがうすいで」
八神部隊長は大変不満そうだけど、仕方ない。興味がないと言えば嘘になるけど、遊びに行くわけじゃないのだから。
「ティアナは大人やな。……せやけど黒の下着は、ちょう早いと思うわ」
あたしは、八神部隊長ではなく隣で関係ないような顔をしているスバルを睨みつけた。この馬鹿は、よりにもよって、お兄さんへあたしの下着を見せたらしい。お兄さんとアスナへ口止めをしておけば問題ないと判断しらしいが、お兄さんはともかくとして、アスナは口止め料としてスバルから献上された有名菓子店のプリン詰め合わせを全て平らげた上で、あたしへとあっさり事の真相をばらした。
「あんた憶えときなさいよ」
事情が事情だったし、幸いにもお兄さんの手に渡るという最悪の事態は免れたようだけど、それとこれとは話が別だ。スバルはアスナを恨めしそうに見ているが、当のアスナは何もない場所を猫のように見ているだけだ。
「……ティアナは、しずかにしてください」
なんてこと。アスナに注意されたわ。
「お、アスナちゃんは偉いなぁ。流石、勝ち組やな」
このままでは収拾が付かなくなりそうだったのと、シグナム副隊長の形の良い眉がきりきりと上がっていくのを見て、八神部隊長に続きを促した。
「ん、出発は明日や。各自準備しといてな。現地では、私らをサポートしてくれる民間協力者が待っとる。あと、13:00から今回の派遣任務に関してのミーティングやるから会議室に集まってな。以上や」
派遣任務、か。せめて新しいデバイスが支給されてからの方が良かったけど。あたしのアンカーガンやスバルのローラーブーツも、そろそろがたが来ている。自作だから仕方ないわね、これは。それはさてお
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