第1話 可愛くない子が旅をするまで
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鈴瞳が蛙のような悲鳴を上げた。務都弥も緊張している。
どうやらここには制服があるようだ。男は黒、女は白の服で統一されている。
男女比は4:6で女の方が多い。しかし銃を突きつけているのは全て男だ。
更に、女の方は被っているもので見にくいが、全員の髪の色は青だ。
務都弥はつばを飲み込んだ。口の中が乾いている。
「マッテクーダサイ!ワタシオウチカエリタイ!アナァタタチノテキジャナァイ!」
鈴瞳が異世界語で話しだした。
あちら側も随分と困惑しているようで、なにやらボソボソと話し合っている。務都弥は深呼吸した。
「$#$’&#”$”」
しかし、1人の女の声がすると、その声が一瞬にして止んだ。務都弥はその声の方を向いた。
1人の女がゆっくりと務都弥達の方へ歩いてくる。年齢は60代後半位だろうか。皺の数に反して、その歩きぶりは堂々としている。
女は務都弥達をジロジロと見つめると自分の耳を触り何かを呟いた。
「……通じますか?」
「え?日本語?」
鈴瞳は驚いたようだ。務都弥も意味が分からない。
「……すみません」
女は頭を下げた。
「こちらの手違いで、間違って呼んでしまいました」
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